[携帯モード] [URL送信]

ミリバ 短編集
イチ




ドンッ…ドンッ!





銃声の音とともに、腹部に激痛が走る



手榴弾が、掌から、指先から

滑り落ち

鈍い音を立てて停止した



嗚呼、やられたんだなと

気付いたときには

すでに遅く



自分の躰は

地面に倒れていた…



だんだんと力が抜けていく感覚と

急激な眠さに襲われ

私は20年の生涯を



終えようとした





だが、





私を、撃った男は

わざと聞こえるように呟いた





「イストニアの少佐さん、また会いましょうね」





男は、そう言うとイストニアへと消えた。





『……………』





草原の、ど真ん中



自分は地面に仰向けのまま

流れる雲を見つめる



(あのモーグの戦士…

なかなかやるな)





フッ、と鼻で笑う



そして




瞼を閉じた…

[次へ#]

1/3ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!