FF7short
2
人の命は永遠じゃない。
花のように最期は散りながら枯れてしまう。
愛しい…名無子も…。
けど名無子が散ろうが枯れようがそのことは問題じゃない。
問題なのは俺のそばにいるか。
散ったって俺は名無子を愛してる。
枯れたってそばに俺がいればいい。
けど、俺の知らないところで名無子が消えてしまったら…。
世界から色が消えてしまうのと同じ。
寂しくて
哀しくて
つらくて
切なくて
きっと
俺は壊れてしまうから
「なあ…名無子、これでいつまでも側にいてやれる」
甘えるように、微笑む名無子の頬を何度も、優しく、壊さないように…摩る。
未来が怖いなら
今
名無子を……
触れていた頬からゆっくり腹部の方へ手を動かす。
そこには真っ赤な薔薇。
‐‐真っ赤で綺麗でしょ?‐‐
いつか名無子の言った言葉。
「本当に…綺麗だ。なあ…名無子?」
そして耳元で優しく呟かれる愛の言葉。
名無子がその言葉に応えることはなく…真っ赤な薔薇は色を失っていった。
私は真っ赤な薔薇が好き‐‐‐
END
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!