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FF7short
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「名無子…いいの?」

『何が?』

「うちに来てからもう1週間はたつわよ」

『そうだな、そろそろ次の段階に移るか』

「は?」

『いやいやこっちの話』



今はティファの所にお邪魔させてもらい、家を留守にしている。

長期に渡り、クラウドから離れる事でクラウドも私の必要さに気がつくはずだろう。

これぞプラン2。
いかに私が必要か作戦!!



1週間も留守にしてたんだ。
普通なら寂しかったの一言くらいでるはず。


クラウドのいる家まで足を早める。

クラウド泣いてたりして。
帰った瞬間抱き着かれたり?

謎な期待妄想を胸に着いた家のドアを開ける。


『たっだいまー!…あら?』


元気よく部屋に入るものの、人の気配はおろか電気すらついていない。

クラウドが家にいる時間帯を狙って帰ったつもりだが…



『仕事かな?ま、いーや』


どうせ時間が経てば戻ってくんだろ。


近くの雑誌を手にとり、ソファーに寝転がった。




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あれから数時間。

クラウドは家に戻らず…部屋には無機質な時計の時刻を刻む音のみ。

流石の名無子も心配になって来た頃、玄関の扉は開いた。




『クラウド!……あだっ!?』

待ち人の登場に名無子は玄関へ駆け出すが帰ってきたのは温かい抱擁などではなく鋭いチョップだった。


『いったいなにすん…ぐはっ!』

「たく、何も言わずに1週間もどこほっつきあるいてたんだ」


言葉の途中で再びチョップをくらい、お叱りを受けてしまった。
でも一応心配してくれたということは…これは作戦成功なんだろうか?


『だって…!クラウド最近、仕事も多いし…

私の事どうでもいいのかな、て』



「知ってる」

『………………へ?』




「…………レノ達とつるんで何がしたかったんだ?」

『あー…』


あれ、全部バレてたのか。


「別にあんな面倒なことしなくても…」

『…しなくても?』


「…………っ、愛してる」


照れながら下を向き、ぼそりとつぶやくクラウド。
それだけでも凄く嬉しい。
でもそれ以上を求める私はきっとわがままなんだろう。



『じゃあ…そうという証拠、見せてよ』


その言葉に予想通り固まるクラウド。
言葉だけでも嬉しい。
でも、私は今クラウドの体温で安心したいんだ。

そばにいるって…。




だが、やはり待っていた抱擁は訪れず…代わりに唇に温かく、甘いキスがおりてきた。
それは次第に深くなり、二人の息を荒くしていく。

しばらくし、苦しくなってきた名無子はクラウドの胸板を軽く叩くと唇は離され、二人を細い糸で繋いだ。



『ハァ……』

「…下手だなあんた」

『っるさい!だって、こんなの…初めて……』


息切れをし、肩を上下に揺らしているとレアなクラウドの笑顔とともにまさかの「下手だな」。
まさかこんなものが帰ってくるとは…。


「これから、練習すればいい」

『本気?』

「冗談でこんなことは言わない」


また笑って部屋に入っていくクラウド。
慌てて後を追うと、急に名無子の方へ振り向いた。




「これで証拠になったか?」










『…充分』







この1週間と少し、クラウドのこと知りたくていろいろとやってきたけど……
無駄だったみたいだ。



心配しなくたって、クラウドはここにいて、安心をくれる。


‐‐‐‐‐‐




『クラウド…』

「なんだ?」

『なんか、その…ゴメン』

「…お仕置き、だな」

『…………は?』

「来い。今日は朝まで扱いてやる」

『え、ちょ、まっ…ギャアアアア!!』



めでたしめでたし!




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このあと、名無子さんの身に何が起こったのかはご想像にお任せしますorz

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あきゅろす。
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