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ヒメゴコロ
5

写真を撮った後、大介君が「岡ちゃん達も撮ろうぜ!」と言い出し、タクシー運転手二人のツーショットも撮って、由香里達と別れた。


本当はもう少し一緒にいたかったが仕方ない。私達はタクシーに乗り込んだ。

最後は白峯神宮だ。


由香里達のタクシーの後に続いて駐車場を出る。道を曲がり、信号で止まって、また道を曲がる。そして前のタクシーに続いて白峯神宮へと入って行く。



……って、あれ?
まさか、同じ場所!?


タクシーから降りると由香里達も驚いた顔をしていた。そりゃあそうだ。さっき「じゃあね」って言ったばっかりだったもんね。


しかし、今回は別行動。
何となく寂しい気もしたが、それでも嬉しかった。


誠君と少しでも同じ時を過ごせたことが、本当に幸せだった。




******


それからタクシーに乗り、ホテルへ。岡ちゃんともこれでお別れ。長かったようで短かった九時間。とてもいい思い出になった。



その後は夕食。昨日は大広間でとったが、今夜は各部屋での夕食となる。

お風呂から上がると、既に部屋に用意されていた。

すき焼き。

更に横には大量のご飯の入った丸い容器とうどんまである。

…なんだこれは、私達を太らせて食べるつもりなのか!こんなに食べれるわけないじゃないか!と思いつつ、みんなで肉やら野菜やらを鍋にぶち込む。食べないことには終わらないから。


しかし三十分たっても中々減らない。豆腐はかなりのくせ者だ。


「まだうどんもあるよ、どうする?食べなきゃダメかな?」

「てかもう無理…。食べれない…多過ぎじゃん。」

「だよね。女子がこんなに食べれるわけないじゃん。」


そう愚痴をこぼしていた時だった。



《コンコン》


誰かが部屋の戸をノックした。


「はーい。」


司が返事をすると静かに引き戸が開いた。


そこには隣の部屋の女子が二人立っていた。


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あきゅろす。
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