[携帯モード] [URL送信]

ヒメゴコロ
文化祭準備期間
******


それから文化祭の準備が始まった。


まずは合唱コンクールで 歌う歌決め。毎年音楽の時間にいくつかの曲を聞いて決める。今年は最後だから慎重に選ばなければ、と耳をそばだてる。


「じゃあ第一希望から第三希望まで書いてくださいね。」


曲を聞き終えた後、吉沢先生が声をかける。


どうしようかな…『蒼鷺』はあんまり好きじゃないし、『手紙』は…そもそも合唱曲なのかな……。
うーん、『虹』にしようかな。と手元の用紙と睨めっこしていると、隣に座っている萌ちゃんに肩をつつかれた。


「ね、蘭。『蒼鷺』よかったよね。」

「え?」


………マジっすか!


「あ、うん、いいよね、なんか!」

「そうだよね〜。第一希望蒼鷺にしよっと!」


私の返答に満足げに笑う彼女に私は苦笑い。


……だ、第二希望に蒼鷺入れよう…かな!
なんて曖昧な事をしてしまった。



そして合唱曲は蒼鷺に決定した。

伴奏者は頭がよく、眼鏡でピアノの天才、石田 雅人(イシダ マサト)君。指揮者はなんと春樹君だ。


瑠奈はそうとう張り切っている。



しかし私は
「ね、ね!蘭!蒼鷺、歌詞おかしくない?鼻毛とか、耳毛とか!」
と特徴的な歌詞にお腹を抱えて笑う司に頭を抱えていた。


これから自分達が歌うんだからおかしいとか言うなよ!

[*前へ][次へ#]

24/79ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!