コンビニへ行こう3 「あん?なんだよ、これ?」 会計を終えて、渡された雑誌の上に。どこか懐かしい小さな四角いチョコが一つ。 何かおまけをつけるとは言ってはいたが、まさかこれが「おまけ」なのだろうか。 嬉しいどころか、揶揄われているようで。ハレルヤはニールをギッと睨んだ。 「ん?見てのとおりチロルチョコだけど?」 「んなこたぁ、見りゃ分かる!俺が言いてぇのは、なんでおまけがよりによって『コレ』なんだってことだ!」 先ほどの子供を見るような碧い瞳を思い出して、思わずカッとなる。 見たかぎりそれほど歳が離れているようにも感じられない男に、あからさまな子ども扱いをうけて嬉しいはずがなかった。 しかし、当のニールは、特に悪気はなかったようで。また困ったような笑みを浮かべる。 「アレルヤが好きだから、双子のお前も好きかと思ったんだがな。お前さんは甘いのは嫌いか?」 「じゃあこれでどうだ?」と言いながら、ニールはチロルチョコの代わりにうまい棒を乗せる。 やはり悪気はなくても子ども扱いは変わらないらしい。 寧ろ無意識なところが余計に苛立ったが。これ以上ごねるのも、それこそ子供じみていて。ハレルヤは渋々受け取る。 「ありがとうございます!また来てくれよな」 あまり感じのいい態度ではないハレルヤにも、ニールは最後まで笑顔を崩すことはなかった。 [*前へ] [戻る] |