お熱いのはお好き? 6 「はぁ・・いいねぇ・・・」 冷たい空気の中、少し熱めの湯が心地好い。ユウナはうっとりと目を閉じた。 「アヤさん、この温泉の事、キマリには・・」 「もちろん、伝えてあるわ」 「ガリクさんの気持ちも、この温泉でほどけてくれるといいなぁ・・」 「そうね・・」 冷えた身体が暖まった頃、リュックが四つん這いで湯の中を移動する。 アヤに近付くと、繁々と胸元を見て 「アヤ〜あいかわらずおっきいね〜」 「ハハ・・・」 笑って誤魔化していると、また移動する。 「ユウナんは・・・どれどれ?」 「何!?」 「ふ〜ん・・・ま、いっか。あたしの方がピチピチだもんね」 「失礼な!」 自分よりユウナの方が大きかったらしい。今度は、少し離れているパインの元へと向かう。 「来るな!」 露骨に嫌な顔をされるが、お構いなしだ。 「おっ♪ほっほ〜」 「シメるぞ」 パインの身体を堪能した後、ユウナの元へ戻ると 「実はパインてさ〜」 「シメる!」 「やるか〜?」 パインは立ち上がり、バシャバシャと湯を掻き分けてリュックに迫る。 リュックも立ち上がり、構えをとるが 「助太刀します!」 そこへ、ユウナがリュックを後ろから羽交い締めにした。パインはニヤリと笑う。 「さてーー」 「許してくださ〜い」 「ダメ!!」 「アヤ〜助けて〜」 「平和ねぇ・・」 3人のじゃれあいを眺めながらアヤは呟く。 そこへ、通信機の音が鳴った。スイッチを入れると、アニキの声が響く。 「ユウナ、何してるんだ?」 「みんなで温泉入ってるよ」 「温泉!?」 興奮した声の後、ドタバタと音が聞こえたが、すぐにシーンと静まり返る。 「?」 「縛っといたから安心しろ」 「流石、ダチ」 通信機を切ると 「んじゃ、そろそろ出よっか。あたし、のぼせそうだよ」 「生き返ったね〜」 衣服を身に付けると、通信機を手にとる。 「アニキさん、作戦終了!戦闘服、手に入れたよ」 「了解!迎えに行くぞ〜!」 . [*前へ][次へ#] |