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お熱いのはお好き? 5


「ねえ、ほんとにこの辺にスフィアがあるの?」

手下のひとりが振り返る。
情報屋から仕入れたネタだから、あるんじゃない?と、呑気な声が返ってきた。
スフィア探知機の反応もないまま、半信半疑で探していると

「あれ見て!」

ひとりが岩場の間から湯気が立ち上っているのを見つける。
近付くと、天然の乳白色の湯が沸いていた。

「・・・ねぇ、ちょっとだけ入らない?」

「任務に備えて、英気を養いましょ」

その提案に、反対する者はなく岩影で揃いの戦闘服を脱ぎ始めた。


「ふぅ・・いいお湯〜〜こんなところに温泉があるなんてね〜」

「でもさ、ここって一応、ロンゾの聖地でしょ?ちょっとヤバいんじゃない?」

「何?祟りでも怖いわけ?」

「そんなのルブラン様に比べたら、全然よ」

「それにしても、今日は色々とラッキーだったわねぇ」

「ほんとほんと。ホバーにタダで乗れたしねぇ」


その様子を、岩場の上から見下ろしているユウナたちは

「タダ?」

「歩いて来られると時間がかかるから、頼んだのよ」

「アヤがお金払って?」

「必要経費でアニキに申請するわ。さ、今のうちに、頂くわよ」

「了解」




「さ、そろそろ帰ろうか」

湯から上がり、戦闘服を探すが

「あれ?戦闘服がない!?」

「え〜?よく探したの〜?って、私のもない!!」

「私のもないわ!」

「何このダサい服!?」

戦闘服を脱いだ場所に、見知らぬ服が置いてある。

「仕方ない、これを着るわよ。いつまでもここにいたら、サボってるのがバレちゃうわ」

渋々身に付けると、ルブラン一味は去って行った。彼女たちが完全に見えなくなると


「もう〜ダサい服で悪かったわね〜」

服を用意したリュックが、プリプリしながら岩場を下りる。

「でも、さすがに裸じゃ可哀想だし」

「これで、準備は出来たわね。ねぇ、せっかくだから、私たちも温泉に浸かっていく?」

「さんせ〜い」

「ロンゾの聖地で?」

「誰も見てないさ」

「これがあるって知ってたから、水着を来ていけって言ったんですね」

「そう言うこと」




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