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鋼の錬金術師
洞窟の謎4


枝分かれする、洞窟の奥を探索している時だった。


「ん?兄さん、あれ、何だろう」

アルフォンスが、灯りがわずかに映し出した壁際を指差した。
「どれどれ……なんだ、この石板?」

近寄ったエドワードは、落ちている石板を拾い上げる。
それを見たエドワードは、黙り込んだ。

「どうしたの?」

その声に振り返ると、無言で石板を差し出す。
アルフォンスはそれを覗き込んだ。

「錬成陣……だね」

エドワードは、ハッとした。

「そうか!もしかして、これじゃないか!?」

「これ?」

「この石板が、あの扉のカギなんじゃないかってことだよ」

「そう言われてみれば…あの窪みにはまりそうだね」

丸い板を割ったような石板に、アルフォンスも頷く。

「一度、戻ってはめてみようぜ」







扉の前に立ったエドワードは、石板を嵌め込んだ。
だが、扉はピクリともしない。

「この石板は、はまったけど……何も起こらないね」

「う〜ん…コイツがカギって云うのは、いいセンいってると思ったんだけどな」

腕を組むと首を傾げる。

「これだけじゃないんじゃない?まだ、隙間があるし」

「そうだな…今のところ、コレしか手掛かりはないし。
もう少し探してみるか」











結局、坑道を歩き回って2枚の石板を見つけ出した。

「おーし、石板をはめるぞ」

先程と同じように窪みに嵌めると、石板の錬成陣が徐々に完成していく。しかし――


「……何も起きないね。まだ、窪みにも隙間があるし」

「クソ〜。大砲でも錬成すれば、一発なんだけどなぁ」

短絡的な兄の思考に、アルフォンスは

「だからね、兄さん。ボク、前にも言ったかもしれないけど。
兄さんは、慎重さが足りないんだよ」


『身長』足りないだあぁぁぁ――っ!?


なんて被害妄想・・・


エドワードの叫びに、ガックリと肩を落とした時

「4枚目…これじゃないかな……」

背後から聞こえた声に、ふたりは驚いて振り返った。

マリィ!?






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あきゅろす。
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