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鋼の錬金術師
テロリスト06

こちらの通路は、歩行を遮る物もなく、順調に進んだ。
しばらく行くと、前方に階段が見える。その下にも、轟々と音を立て水が流れている。
階段を上ると、開けた場所に出た。
床には、安全標示用の、黄色と黒の斜線が描いてある。

「見てよ、あそこに水門があるよ」

先を歩いていたアルフォンスが、目敏く見つける。

「へえ…結構デカい水門だな…」

「ほんと」

後から歩いて来た2人も、目を見張る。
そこには、水流を4つに区切り、上下へ開閉する門が設置されている。

「なあ、アル、マリィ。あの水門を全部下ろしたら、どうなる?」

「水門を全部?」

「そうだ!水の流れが止まって、さっきの場所が通れるようになるんじゃない!?」

「そっかあ!」

「だったら、後はどうすりゃ、あの水門を下ろせるかだな…」

「何だ、キサマら!?どこから入って来やがった!!」

水門を見ていた3人の後ろに、男が4人立っていた。皆、手にナイフを持っている。

「お、ちょうどいい時に」

エドワードはへらっと笑いながら、男の前に立つ。
アルフォンスは、さりげなくマリーゴールドの傍へ移動した。

「なあ、オッサン。あの水門、どうやったら下ろせるんだ?」

「ふざけてんじゃねえ!ガキだからって、容赦しねえぞ!!」

エドワードの態度に激昂した男が、エドワードに斬りつけて来る。

アルフォンスが身構える横で、エドワードは傍に起き棄てられている、鉄骨に両手を付けた。
錬成反応が起こり、鉄骨はガトリングガンに変わった。それに飛び乗ると、銃口を彼らの足下に向ける。

ダダダダダダッッ!!

「うわあっ!」

「てめえ!何しやがるっ!」

弾の跳弾に慌てふためいている中に、アルフォンスが突っ込む。

「ヤッ!!」

あっという間に、全員が伸された。
マリーゴールドが尊敬の眼差しを送ると、アルフォンスは照れくさそうに、手を頭の後ろにあてた。

「ガハッ‥な、何なんだ、このガキ…?」
そう呟いて気絶した。

「兄さん、これが水門を操作する、機械みたいだよ」

それらしき物の前で、立ち止まる。

「ん〜と、どれどれ…」

エドワードはスイッチを探して、手をさ迷わせる。

「エド、これじゃない?」

「あん?こっちじゃねえか?」

2人があれこれ揉めていると、男がヨロヨロと立ち上がる。

「…ッきしょう‥お前らの好きにさせてたまるか!!」

隠し持っていた爆弾を、機械に向かって投げつける。

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あきゅろす。
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