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鋼の錬金術師
愛しいヒト4

アーレンと マリーゴールド は、入り口付近まで後退した。
通路から転送陣のある部屋を見るが、人の気配はない。

マスタング大佐やアームストロング少佐がいてくれたらーー
エドワードとアルフォンスに充分な援護が出来るのに

マリーゴールド が歯痒さを感じていると

「嬢ちゃん、何か武器を作ってくれ」

「え?」

「加勢は出来ねえが、足出まといにはなりたくねえ。自分の身くれえ守らねえとな」

アーレンはニヤリと笑う。

「はいーー!」

そうだ、アルフォンスにアーレンさんを守ってって言われたんだ。しっかりしなきゃ


床に両手をつくと、ハンマーを錬成する。大きいかと思ったが、アーレンなら振り回せるだろう。
自分には、通路に点っている松明を利用し、杖の先に炎が燃え盛る武器にした。
それを持ち、身構える。


エド。アル。負けないでーー!!











一直線に向かってくる女に、エドワードはカウンターでパンチを打とうとした。

「なっ!?」

しかし、女は直前にジャンプし、身体を捻りエドワードの背後に廻る。
振り向こうとしたエドワードの背中を、右足で素早く蹴り上げると続けざまに左足も振り上げた。

「うーーっ!!」

女は直ぐ様エドワードから離れる。
倒れ込んだエドワードにアルフォンスが駆け寄ろうとした。

「兄さん!」

そこへ、女が接近する。軽やかな足取りで、まるでダンスのステップでも踏んでいるように。

「うわーーっ!!」

ガシャンと大きな音を立て、アルフォンスは吹っ飛ぶ。
見れば、女はもう距離をとっている。


速い!!!


リゼンブールで戦った洞窟は、ここより狭かった。
逃げ場があまりなかったから捕まえることが出来たのか。

「兄さん、速い!」

「あぁ。だけど、捕まえるしか攻撃のしようがないだろ 」

「うんーー」




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あきゅろす。
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