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鋼の錬金術師
私の知らないワタシ2


ゴーレムを一掃出来たのは、太陽が砂漠の向こうに隠れるころだった。マスタングは遺跡を離れ近くの小高い丘の途中の平地で、野営の指示を出す。
夕暮れの中、兵士たちがテントや食事の準備をしている間に、マスタングはアーレンを呼び寄せた。


「お呼び立てして申し訳ありません、グロースターさん」

「いや、別にかまわん。おたくの若い軍人さんには、何度も助けてもらったしな」

アーレンは、薄ら笑いを浮かべる国軍大佐を探るように見る。
遺跡の発掘作業に人生の大半を費やし、世事には疎いアーレンでも、目の前の男が並々ならぬ力の持ち主だということは、神殿広場で見せられた戦いぶりで容易にわかった。
と同時に、かなり胡散臭い人物ということも。

アーレンの考えを見透かしたように、マスタングは笑みを浮かべたまま目の前の椅子を進めた。

「今、部下のホークアイ中尉から粗方の報告を受けました。それで、2、3お聞きしたいことがーーー」











「ハボック少尉、ブレダ少尉」

「手伝います」

エドワードとアルフォンスは、テントを張っているハボックとブレダに声をかけた。
ハボックは指令部に到着してすぐに蜻蛉返りだったのだろう。焼け焦げた軍服のままだった。

「お、助かるよ」

「ハボック少尉、ケガは大丈夫ですか?」

アルフォンスが気遣うと、ハボックは苦笑いをする。

「あぁ、かすり傷だからな。大したことないよ」

「ケガ人をこき使って、相変わらず鬼だな、大佐のやつ」

「ハハハ、仕方ないさ。それだけ、事態は急を要しているってことさ」

テントを設置終わると、ブレダは掌で砂を叩き落とし、ハボックはタバコに火をつけて一服し始める。

「アル、 マリィ は?」

「炊事班の手伝いにいってます」




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あきゅろす。
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