Sound lover *生徒会視点 「会長はん、今の子って」 ホールに入って依調が口を開いた。 たぶん先程歌弦が話しかけた生徒についてだろう。 「そう、依調が考えている通りだよ。 彼は今年の声楽No.1の子だよ。なんでもボーイソプラノらしくてね、珍しいよねボーイソプラノ。」 「楽しみやな〜。なぁ、旋希。」 「・・・・ん。」 生徒会用に設けられた席に三人は座る。 「そういや、紗響はどないしたんや?」 1つ空いている席をみて、依調が呟く。 「さぁ、彼のことですからまた上に籠ってるんじゃないんですか? あぁ、でもSクラスのは聴きに来るとは言ってました。」 「副会長がそれでええんかいな。 まぁ、アイツのサボりは今に始まったことやないけどな。 そして隣は隣でもう寝とるし。」 「・・・・zZZ。」 「だから私たちはちゃんと聴いていましょう、依調。」 「そうやね。」 一番目の生徒がステージの上に出てきた。 ふふふ、愛風君はどんな演奏をしてくれるんだろう。 楽しみで仕方ないよ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |