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魔王様の腕の中
魔人族の長





「・・・んぅ。」

『おはよう、よく眠れたみたいだね〜。』

「おる、とろす?
あぁ、そうそう。薔薇園でお昼寝したんだった。
あれ?」


レインさんがいないよ。


僕がきょろきょろしていると気づいたのかオルトロスがレインさんはヴァルを見に行ったと教えてくれた。



「ヴァル、お仕事さぼってないといいなぁ。
ね、オルトロス。」

『そうですね〜、・・・っ』

「どうしたの?」



突然、オルトロスは息を張り詰め立ち上がり、唸り始めた。
僕はオルトロスの視線の先を見つめた。

そこにはとても美しい長髪の人がいた。


『ミオ様、私の後ろに下がって。』

『下がって。』



いつの間にか起きたケルベロスも僕を隠すかのように僕を後ろに下げた。




「くすくすクス、酷いナァ。
そんなに警戒しなくてモいいじゃナイカ。」


狂ったようにその人はわらいながら近づいてきた。



「ん?君は誰ダイ?」



もちろん視線は僕に向けられていた。



「み、澪です。神楽崎澪、っ、ひゃっ」


自己紹介をしていると知らぬ間に目の前に蛇が何匹も現れていた。

こ、怖いよっ。


「こらこらお前タチ、その子を怯えさせるんじゃナイヨ。
すまないネ。こいつらには悪気はないのサ。」

「あ、あの。貴方は?」

「ん〜、私カイ?私ハ、魔人族の長のサーペンテ。」



魔人族、の長?

あれ?
レインさんに注意してって言われたのって、魔人族の人だよね。


・・・・。



僕、もしかしてピンチ!?



ど、どうしようっ。
ヴァル〜。



 

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