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魔王様の腕の中







あの後、数十種類くらい紹介された僕はへとへとになりながらもケルベロスたちのもとにやってきた。




「僕の癒し〜。」


再びダイブさせていただきました。
しかし僕のダイブをもろともせずにケルベロスは眠り続けていた。


「ね〜、オルトロス。
嫌いなものってある?」

『嫌いなものですか?
嫌いなもの、ねぇ。あんましないですかねぇ。
あ〜、好きなものなら。』

「何々!?」

『ハニーもといケルベロス。
これだけは誰にもゆずらないよ。』

「へ〜、好きなものか。
僕は何だろ、お菓子とか?」

『ふ〜ん。
ね〜、ミオ様は魔王様のことどう思ってるの〜?』

「へ?ヴァル?
嫌いじゃないけどわかんない。
お兄ちゃんのことみたいな好きじゃないし、お菓子たちとも違う感じ。」

『あぁ〜、無自覚さんか。
これじゃ魔王様は大変だ。ねぇ、レイン様。』

「そうなんですよ。
まぁ、ヴァルファリム様が気づいているだけましでしょう。」

『確かに。』

「何の話?」

『何でもないですよ〜。
さ、お昼寝しましょ。』

「うん。
おやすみー。」


ミオはオルトロスたちの間に入り、目を閉じた。




 

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