[通常モード] [URL送信]

紅葉狩り




理事長室に着くと、龍成はくるりと蓮斗の方を向く。



「ふふ〜ん、さってと〜。

蓮くぅ〜ん、変装解いて〜。」



この変態の前でとるのは嫌だけど暑苦しかったしな。
鬘と眼鏡は外してもいいか。


蓮斗本人も暑かったらしく抵抗はあったが鬘と眼鏡をとった。



「やっぱりこっちの方がいいね。
コンタクトはとってくれないの?」

「めんどいからヤダ。」

「むぅ、ケチ。

さて、じゃあこの学校について説明しようか。
この学校は中高一貫の全寮制。
生徒はお金持ちばっかりだよ。
小中高一貫なせいか、外部生が珍しいんだ。高校は基本みんな変わらないからね。
クラスは頭がよい方からS、A、B、C、Dクラスまであって蓮くんはSクラスね。
寮もクラスごとに分けてあるから。寮のことは同室者の人に聞いてね。カードキーも同室者の人に渡してあるから。
部屋のカードキーはクレジットカードの役割もはたすから絶対なくさないでね。

あ、あと未久さんに聞いたかもしれないけど、この学校は閉鎖的な環境のせいか男子を性対象と見ている人がいるから気を付けてね。」


おいおい、俺の同室者に任せすぎだろ。


「気を付けとく。
後は何かあるか?」

「あ〜、生徒会のことなんだけどね〜。」

「生徒会?」

「実は生徒会幹部全員Blood roseの幹部なんだよね〜。」



・・・。
い、今なんつった?
Blood roseって!?


「はぁぁぁぁあああ!?
ふざけんなよ!思いっきり敵地じゃねぇかよ!!
それにあそこの総長俺のこと追い回してくんだぞ!?
あ〜も〜、考えるだけでもイヤだ。
今からでも遅くない、誰か俺を普通の高校に戻してくれーーー!!」


頭を抱え、蓮斗は現実逃避をし始めた。



「お、落ち着いて蓮くん。
ごほん、もう1つ言い忘れてたんだけど、生徒会に敵対している風紀委員会っていうものがあるんだ。」

「あいつらに敵対している?


・・・!?まさか!」


蓮斗が思いつくBlood roseに敵対できるチームは知っている限り一つしかなかった。それは・・・、


「さすが蓮くん。気付いたみたいだね。
そうだよ、夢蝶のメンバーだよ。」


久しぶりに聞いた自分のチーム名に嬉しさを隠せなかった。


「うっわ、久しぶりな感じだわ。
俺が受験があるからって通わないころから会ってないから4ヶ月くらいぶりか?
それに母さんに無理矢理ここにいれられたから、何も言わずにここに来ちまったよ。
今、誰がまとめてんだろ。」


やべー、すっかり忘れてたよ。


「ま、とりま生徒会には変装がバレないように気を付けてね。」

「頑張ろ、俺。」


蓮斗は絶対生徒会にはバレないようにしてみせると心に誓った。



「さて、そろそろ蓮くんの同室者の人が来るから変装し直してね。」


蓮斗は言われた通り、鬘と眼鏡を直した。



 

[*前へ][次へ#]

6/30ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!