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約束






ここは長州の田舎の村。

俺はひと月程前から 少し、祭に加担するために、また子たちを連れて、ここへきた。


そこでひとりの女に出逢った


なぜか俺はそいつに惹かれて、一方的に想っている

だから毎日毎日、会いに行く。


そんなささやかな想いも、思い続けるのは難しいようで、

もうそろそろ、京に帰らなければならなくなった







「今日は遅かったね!!」

『あァ…ちょっとな』

「もー…、晋チャンってそうやって、いっつも自分のこと、話さないよねー」

『…そうかァ?』

「そうだよ!!」



今日で最後なんだ こうしていられるのも 

だから今 賭けにでるしかない



『なあ、おれと一緒にこねえか?』

「…そっか。もう帰んなきゃなんだね。」




返事は分かっているけれど。




「やっぱりあたしは。お母さん一人を置いてここはでれないよ」

『…そうか。』





じゃあ 最後に一度だけ
甘く切ない想い出を





『なあ…』

「ん?何…!んっ…ふ…あっ…」





俺にくれ




「〜やめてよっ!!…っひどいよっ!!晋チャンのバカぁ…」

『…?』

「アタシはっ、いま…ここで晋チャ…ンとッお別れしたら、二度と…会えなくなるって知ってるよ…
でも、晋チャンについては…いけないから、絶対、言わないつもりだったのに…
こんなキス…とかしちゃったら…余計に想いが強くなっちゃうから…
忘れ…られなくなっちゃうから…
…何にも言わないつもりだったのに…」




「好きだよ…」



「っ好き…なのぉ…」



「ごめんね…こんなこと言ったら帰りづらいよね…」








『…会いに来る。』

「…へ?」

『おれも好きだから、ぜってえ会いに来る。』

「…!」

『だったらキスしていいんだよな?』

「へ?…うん/////」




お互いの気持ちを確かめあうようなキス…。





交わした約束。
永遠に守り続けよう。
お前とならそれができそうなんだ。

また、会いに来る。
絶対に…













あきゅろす。
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