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吸血鬼×マシンガン(首 正臣)

「トリックオアトリート!」

そんなお決まりの台詞を吐きながらやって来たのは正臣くん。
黒く長いマントに鋭い牙、ヴァンパイアの仮装である。

ハロウィンなんてものは日本には浸透していないからお菓子は用意できていない。
けれど私は正臣くんの悪戯など怖くないのだ。


「お菓子ないんですか?」


ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる正臣くんは怖いと言うより気持ち悪い。


「ないよ。」


さらり、と真顔で返せば正臣くんは笑みを一層深くした。


「じゃあ悪戯ー」
「ところで正臣くん。」


正臣くんの台詞に言葉を被せると正臣くんはあからさまに嫌そうな顔をした。
私に口で勝ることなどないからだ。


「ヴァンパイアと言えばコウモリ、コウモリと言えばヴァンパイアだと思うよね。」


「はぁ、思いまー」
「しかしながら血を好み吸血行動をとるのはコウモリの中でも極少数なのだよ。
それ以外のコウモリは果物なんかを食べる訳だ。
つまり、私が言いたいのはヴァンパイアの使役する生き物は蚊が相応しいと言うことなのよ。
蚊と言う生き物は産卵期になるとメスだけではあるが吸血行動を繰り返す。蚊に刺されたと言う人は頻繁に見るが、コウモリに吸血されたと言う人は私は未だ見たことがない。
正臣くんもないだろう?」


はん、と鼻で笑いながら正臣くんに問いかける。
正臣くんは疲れた顔で「もういいです」とだけ告げて去っていった。




(私は正臣くんのような扱いやすい子は大好きだよ。)








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設定だけ存在する夢主さんです。
マシンガントークがポイント。
面倒な人だなぁと思ってます。





あきゅろす。
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