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ブレイクデイズ 〜壊された日常〜
復讐編 その1
ブレイクデイズ
〜壊された日常〜
「復讐編」
第1話 学校生活




俺の名前は井上健太。中学2年生で東京のとある私立中学に通っている。まあ親が行けっていうからこの中学を受験したら、あっさり合格をとることができて毎
日通っている。私立中学といってもどこにでもある中学校と同じだ。ちがうとすれば、中学校を卒業したらそのまま高校から大学まで行けるということだ。だが
、そんなことをするのは一部の連中だけだ。この中学は高校の進学率が高いと評判だ。だからそのまま高校にあがるというやつは全体の30%ぐらいである。ま
あ、俺はせっかく受かったわけだから大学までゆっくりと勉強させてもらうことにするけど。今日もいつものように学校に向かう。7時40分に起床して、そこ
から色々と準備をする。制服を着たりだとか髪型を整えたりご飯を食べたりする。家をでるのは8時10分頃で、家から学校までは自転車で10分もかからない
から余裕を持って登校できる。今日もいつものように自転車に乗りながら学校に向かう。ここは東京だから周りにはかなりマンションが多くて車もかなり通って
いる。ふと空を見上げてみると、青い空が見える。でもちょっとくらいのはいつものことだ。ようやく学校に到着した。いつも通りに駐輪場に自転車を置き教室へと向かう。駐輪場は北にある体育館の裏にある。正面玄関から入り、自分の靴を脱いで階段へと足を運ぶ。俺達2年生の教室は3階にある。中間の2階は教科用の教室が用意されている。例えばパソコン室や理科実験室だったり、職員室があるのもこの階だ。すこし眺めの階段を登り、ようやく俺の教室に到着した。相変わらずいつものようにみんなが騒いでいる。鞄をすばやく机に置き、俺もその中に入る。
「お、健太じゃないか。」
健太「ういっす!みんな何話してたんだ?」
俺と仲のよい友達はいつも教室の後ろに固まっている。だから近づくのも容易なわけだ。このメンバーのなかで1番元気なのはすぐ目の前にいる加藤友近だ。ヘアスタイルはすこし後ろがワックスによってたたされている髪型だ。俺の次にクラスのムードーメーカーと言ってもいい。
友近「昨日の衝撃映像番組をみたか?」
健太「ああ。びっくり映像ベスト100ってやつだろ。あれには驚かされっぱなしだったぜ。」
友近「1位の宇宙人が人を襲うあれってどうみても合成だろ。あんなことが実際にあるわけないって。」
いつもこんなたわいのない話をしている。テレビの番組だったりとか彼女はできたとかこの頃に話すことばかりだ。しばらく話していると学校のチャイムがなり
騒がしかった教室が一変する。みんな所定の席に着き静かに先生がくるのを待っている。俺もみんなと同様に席に着くが、やっぱり落ち着かない。そんな時は後
ろの席の奴に話をする。俺の後ろの席は羽宮直人だ。ショートヘアーで見た目はクールで怖そうな奴だが、実は意外に親しみやすく俺の親友でもある。俺の席は
1番右はじの列の後ろから2番目で、内職をしててもばれない位置にある。退屈だった俺は本を読んでいる直人に話をする。
健太「その本って面白いのか?」
直人「まあ、それなりにはな。だが、お前じゃあこの本を読むのは難しいかもだ。」
見ればそれはわかる。本の題名は『閉ざされた炭鉱』という名の小説で俺にとってはこんな名前の本でも難しく感じる。
健太「直人ってこんな感じの本ばっかり見てるよな。もっと軽いジャンルの本でも読んだら?」
直人「俺は好きでこの本を読んでいるんだ。お前の方がこういう本を読んだほうがいい。」
健太「あはは。こんなもの読んでたら眠くなる本はちょっと遠慮しとくよ。」
直人「ったく、健太らしいな。」
そういって直人はこっちを向いて微笑んだ。直人は小学生の頃から本が好きなんだ。小学生でも難しい本を読んでいたし、1000ページ以上ある本もかなり読んで
いた。すごいのはそれだけでなく、勉強もかなりできる。授業を一回聞いただけでそれをあっさり記憶してしまうんだ。そのおかげでテストは常に90点以上で
かなり頭がいい。俺とは対照的な能力をもっている。やがて俺の担任の先生がやってきて、いつものように朝のホームルームがはじまった。ここで話すことはだ
いたい決まっている。今日の予定だったりとか提出物をだせとかそんなものばかりだ。だいたいこの時間は10分もあれば終了するがな。ホームルームを終えて
次の授業の準備に取り掛かる。1時間目の授業は美術で、いきなり移動教室だ。
必要なものは筆箱だけでいい。絵の具やらスケッチブックなどは美術室にあるからかなり楽だ。俺は朝の連中と一緒にいることもあるが直人と2人で行動するこ
とも多い。気がある時には直人もグループに混じって話をすることもある。俺達は道具を持って移動する。今日のことについて直人に聞いてみることにした。
健太「なあ、直人。今日の放課後は何をするんだ?」直人「何をするかはまだ決まってない。まあ、みんなが揃った時に今日の活動を決めるとするか。」
健太「そうだな。今日の放課後が楽しみだ。」



 今日もあっという間に過ぎていった。そして今は放課後で校庭を覗いてみると、各部活動の練習声や、ボールがバッドに当たる音が響いていた。そんな俺は直
人ともう一人の同級生である花風桜花と一緒にいた。桜花は俺と直人と同じクラスだが、女子ということもあってあまり話さない。おもいっきり話せるのはこの
放課後のこの時間だけなのだ。桜花は普段はかなりがさつな性格で、まわりの男子からは男女などといわれている。だから女の子っぽいしぐさもあまりしない。
だが趣味は料理で、よく放課後に作ったお菓子を持ってきてくれる。性格を除けば結構かわいい奴なのだが。そもそも俺達が放課後に自分の教室に集まったのは部活をするためであった。俺達の部活は娯楽部と言われていて、基本的に活動内容が日によってバラバラな部活だ。メンバーは俺達2年生3人、1年生2人で活動していて、今は後輩がくるのを待っている。気長に来るのを待っていると、桜花が言葉を発した。
桜花「つくづく思うけど、私たちって暇よね〜。ある意味この部活って帰宅部と一緒なんじゃない?」
直人「一応顧問がついているんだ。部活は部活だ。」健太「というかこの部活が認められているってとこに少々疑問があるんだけどな。」
桜花「私だって疑問があるわよ。あのクールな直人が自分で部活動を立ち上げて私たちを誘ったなんてさ。」
健太「それは同感。」
直人「勉強ばかりの毎日もつまらないだろう。普通誰もしないことをやってのけるのがこの部活のモットーだからな。」
そうだ。この部活を立ち上げたのは今年の始業式だ。今はまだ5月だから始まってそんなに日は経っていない。直人は勉強ができるが別に勉強がかなり好きとい
うわけでもない。毎日の生活に飽きてしまって何か面白いことはないかと模索した結果、この部活を設立した。これを認めてくれたのは理科の先生だったわけだ

健太「あの影山先生が承諾してくれたのもちょっと意外だよな。」
直人「あの人がいうには暇なんだって。」
桜花「暇って言ったって、あの人来てないじゃない。」
直人「部活というのは顧問がいないと成り立たないんだ。お、来たみたいだな。」
直人の言葉を聞いて教室のドアを見てみると待ちわびた人がやってきた。身長の低い女の子の長谷川夏樹とその子よりすこし背が高くて、髪を2つに縛っているのが篠崎絢香だ。直人と偶然しりあって、偶然この部活に入ったという話だ。この二人は常になかがよく、廊下ですれ違ってもいつも一緒にいるとこをよく見かける。
絢香「みなさん、遅れてすいませんでした。ちょっと掃除が長引いちゃったもんで。」
桜花「大丈夫よ。そんなに待ってないから。」
直人「さてそろそろ始めるか。みんな席について。」みんなは直人の指示に従って席についた。そして本日何をするかを話しはじめる。
健太「さて、今日は何をするんだ?」
直人「考えた結果、今日はこれにする。」
直人は自分の鞄から何かを取り出す。よくみるとそれはマジックなどでよく見かけるトランプだ。ケースから取り出し綺麗に机の上に並べた。
直人「今日はこのトランプを使って大富豪をする。計4回プレイして1番だったプレイヤーは桜花のお菓子を独占できる。しかし、最下位だった場合はそれ相応
の罰ゲームを受けてもらうからな。」
健太「今日もいつものようにカードゲームか。腕がなるな。」
絢香「桜花さんのお菓子ってすごくおいしいからがんばっちゃうぞ!!」
夏樹「絢香はすごい張り切っているんだね〜。じゃあ私もがんばらないと。」
桜花「ちなみに今日のお菓子はイチゴのタルトだーーーーー!!」
自分の鞄から大きなケースを取り出し、それを開けてみると生地の上には苺とブルーベリなどの酸味を引き立たせるフルーツがたくさんのっていて、さらに生ク
リームのWパンチと来たわけだ。
健太「お、すげぇな!!」
絢香「これを見たらさらにやる気が出てきたわ。ぜひ
とも食べないと!!」
直人「みんな俄然やる気が出てきたようだな。それじゃあカードを分けるぞ。」
そういっていつものようにカードを配りはじめた。配り終えて手札を確認してみるとまあそれなりだった。結構いい手札でそれなりに巻き返しがきくだろう。ふ
っ、この一戦の勝利は俺がもらったぜ。
直人「さて、ダイヤの3を持っている人から始めてくれ。」
桜花「お、私からね。」
こうしていつもと変わらない大富豪が始まっていった。



大富豪を始めてから早くも1時間が過ぎた。俺は最初は調子がよかったはずなのに、途中で巻き返されてこの戦いの最下位になっていた。
健太「うぉぉぉぉぉー!!なんでこんなめにーーーー!!」
桜花「健太の場合、次にどんなてでくるか、表情でわかるんだもん。」
夏樹「その分、私たちもかなりやりやすかったんだよ〜。」
直人「勝負あったな。今回の1位は絢香だな。見事だったよ。」
絢香「私にかかればざっとこんなもんよ!!」
絢香のプレイはかなりよかった。自分が都合が悪い札を持っていれば8を使って八切をして、低い札を複数だして勝負した。思い返してみると俺は勝負に出過ぎ
たようであるがままに強い札ばかりをだしていたような気がした。そんなことを思っていると直人がすこし怖い表情で俺に言った。
直人「さて、健太。いつものように罰ゲームを受けてもらうぜ。今回はこれだ。」
そう言うと指を指したのでそちらの方を見てみると白い服に短いスカート、おまけにうさみみつきのメイド服がそこにはあった。まさかとは思うが、これを着る
のかと尋ねても返答は俺の予想は当たっていた。今まで受けた罰ゲームのなかで1番ひどいかもしれない。今までは桜花が作ってきたシュークリームの中にわさ
びが入っていて、それを食べたりとかジュースをみんなに一杯ずつとかだったのに何故いきなりこんなものに変化したのだろうか。
健太「ってか何だよこれ!? こんなの今までなかったはずだろう!」
直人「今回は肉体的にダメージを与えるというより、精神的なダメージを与えようと考えて見た結果こうなったわけだ。これは夏樹の提案なんだがな。」
絢香「普段の罰ゲームじゃありきたりだったから今回は一風変わった物にしてみたの。私が一応がんばって作ったんだから。」
直人「まあ今回お前が負けたのが悪かったな。まあ恥ずかしい思いをするんだな。ぐふふふふふ。」
俺は明らかに直人の異常に気づいた。普段はこんな悪意に満ちた表情を見せたことはないのに、今は表情をだしている。本当のは直人は人をいじることが大好き
なドSな性格をしているのかもしれない。そんなことを知らず絢香は賞品のタルトに食らいついていた。フォークを上手に使って食べてはいるが、口にクリーム
がついている。可愛いげな表情を浮かべながらこちらを見つめる。
絢香「さあ、早くあの格好をしてくださいね。」
健太「くっ、しかたないな。」
俺は女子に着替えを見られないようにして着替えはじめる。一応男でもはけるように作ってあるようだ。まるで俺が罰ゲームなることを想定していたかのように






次回へ続く

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