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SHUFFLE!-Only good days-
名前は無い



「おーい、俊樹!」



「ん? 稟にシアか、どうしたんだ」



 公園には俊樹が一人ベンチで何かを考えていた。何を考えているかは俺には分からない、ましてや読心術がある訳じゃないんだから。

 しかし、何かいつもよりも顔色が良いような気がする。確か桜に会いに行くと話していたけど、既に桜と別れたのだろうか。



「桜はどうしたんだ?」



「家に帰ったよ、まだやらなきゃいけないことがあったらしいし。アイツも大変だよな」



 どうやら桜には会っていたらしい。久しぶりに会ったということで長い間話していたんだろうが、そんなことを聞くわけにはいかない。それに俺はストーカーとは思われたくない。



「それと……はじめまして……かな?」



「お前分かるのか!?」



 俺にとっては思いも寄らない俊樹の反応。てっきり気が付かないとばかり思っていたが、こうも早く気が付くとは。シアと同じく俊樹も神族だからもしかしたらとは考えていたのが見事に的中。



「シアと魔力の波長が違うからね。気にしなくても良いよ、俺も別に何とも思わないから」



 コイツも寛大な心を持っていて良かったと思う。後は若干一名、女性にだけは心が寛大だという奴が思い浮かぶけどな。あの変態は野郎の遅刻に関しては猫の額より狭く、可愛い女性の遅刻にたいしては宇宙よりも広くがポリシーらしいがそんなことは知らん、いや知りたくもない。俺は樹と同類になりたくない……とはいっても最近樹に影響されて来てるんだよな俺は。



「そういえば名前は何なんだ?」



「あたしに名前は無いわよ?」



「だったら稟、お前が考えてやれ。というよりもお前にしか出来ないことだよ」



 何かはんば強引に押しつけられたような気がするが、そこまで言われたら仕方がない。俺が決めれる範囲で決めるとするか。そうと決まれば善は急げだ、図書館にでも行って名前図鑑でも見てみるか。


「あっ、おい! 稟!」



「行動早いよね、稟くん……」



「いつ入れ替わったんだよ……」

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