SHUFFLE!-Only good days-
ありがたき親友達
「土見君、これお願い」
「はいはい……」
去年に引き続き麻弓を中心として、準備を進めているわけだが……きつい、尋常じゃないくらいきつい。
かく言う俺はというと、二言返事でしか答えられないくらい疲れていた。
───しかし、それは俺だけではなくほかの男子全員に言えること。
ちなみに俊樹は例外として見てくれ。
もっとも元気なのは女性陣で、俺たちがクタクタにもかかわらずどんどん作業を進めていく。
………頼むからそのやる気を一段階くらい落としてください……
「稟、大丈夫か?」
「何とか、な……」
「だらしないなぁ、稟くん」
「まだまだ行けるっすよ!」
「お前らは本当に元気だな……」
お姫様達は実に元気なことで。
初めての経験だろうから疲れると思っていたのだが……実際はその逆だった。
「ん……?」
時計の針を何気なく見てみると、三時を大きくすぎており、他クラスもゾロゾロと帰っていることに気がつく。
───楓が心配だ。
紅女史はSHRは省くって言ってたから、恐らくは勝手に帰っても良いってことなんだろうけど…………麻弓が許すか?
不安いっぱいのまま麻弓に聞いてみると……
「いいわよ帰って。楓が心配でしょ?」
「へ?」
正直な話、意外としか思えずにボケッとしている俺に俊樹が話しかける。
「同居している楓が熱出して休んでいるってのに、じゃまする奴なんかいる訳ないだろ?」
「カエちゃんによろしくっす!」
「あ、あの……何かありましたら言ってくださいね?」
「稟、早く行ってあげなさいよ」
「頑張ってね〜♪」
「みんなありがとう、後は任せた!」
俺は風邪で寝ている楓のもとに急いで戻っていった。
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