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アーシス 〜the Guardians〜
凍結
施設内部 通路
(〜ベルナルドside〜)

ユイが鈴と戦っている最中、別の通路を進むベルナルドは…

「「いい加減に諦めろ(諦めて下さい)!!」」

双子が作り出す銃弾と矢の嵐に追われていた。ベルナルドは、手にした槍で必死に攻撃を防ぎながら、目的の部屋を探していた。

「ここは違うようですね。それに子供言えど、アーシス2人を相手は些か厳しいような」

彼は昴たちに向かい大量の氷弾を飛ばした。だが、高須兄妹は銃と弓で瞬時にそれらを撃ち落とす。

「なぁ茜、あいつ撃ってもいいよな」

「兄様、流石にそれは…」

「警備が何人も殺されてるんだぜ!別にいいだろ?」

「分かりました。でも、殺さない程度にですよ」

「了解!」

昴が嬉しそうに笑う。

特徴的な四角く長いバレルに刻まれた術式が、淡く黄色に輝き冷気を放ち始める。弾倉に専用の弾丸を装填して、自身の能力を銃に集中させると、昴が引き金を引いた。

その瞬間、銃口から紫電を帯びた弾丸がベルナルドに向かって、一直線に撃ち出された。

「…っ!」

ベルナルドは射線上から離れようとするが、彼が動くよりも早く弾丸が右脚を捉えて、脚を引きちぎった。

「がっ!」

「茜、捕縛して傷口に治癒魔法を掛けろ」

「はい!」

茜は床に倒れた男に駆け寄り、捕縛すると鮮血が溢れ出している傷口を治療した。

「さぁ、所長の所でじっくり話は聞かせてもらうぜ」

そう言うと、昴の肩を持って所長室へ連行して行った。



〜ユイside〜

鈴は負傷した右腕に自身の能力で、水の盾を形成して左手で刀を振るっている。

「それっ!」

そこに、再びユイの繰り出す槍の突きが襲いかかる。彼は高密度に圧縮した水の盾で受け止める。槍の穂先が触れる度にその部分の盾が、小さな破片となって砕け散ってゆく。

「ほらほら、どんどん盾が小さくなっちゃうよ!」

「うっ…」

鈴は一旦後退して、ユイとの距離を開けると、彼女に水剣を放った。しかし、剣は彼女に近付いた瞬間、突然凍結して床に落ちると砕けてしまった。

「まさかと思ったけど、凍結の能力…だから、いつもより空気中の水蒸気が言うことを聞かなかったのか」

「やっと気付いたんだ。それより、もう殺しちゃっていい〜?」

ユイがそう言った途端、彼女の周囲が凍て付く。それは、10m程距離を開けている鈴でも、十分に肌寒さを感じるぐらいだった。

「それっ死んじゃえ!」

ユイが槍の石突で床を叩いた瞬間、彼女の足元から無数の氷の蛇が生まれて、鈴に襲いかかった。

鈴は、自身の前に水の壁を作り出すが、蛇はそれを氷結させ砕きながら彼に迫る。そして、無数の蛇が鈴の体に噛み付いた。

「くそっ!」

急いで蛇を砕くが、噛み付かれた場所から、見る間に体を氷が浸食してゆく。すると、鈴の頭に声が響いた。

『おい、生きてるか?』

「起きてたのか?」

『そりゃ、表でお前が戦ってんだからな。それよりどうするんだ?あんな奴すぐ倒してやるぜ』

「今日はいいよ。それで1つ頼みたいんだけど、もしかしたらそっちの能力を使うかもしれない。だから、僕の意思で使えるように頼むよ」

『あぁいいぜ。でも、死にそうになったら出るからな』

そう言い残すと、リョウの声は鈴の頭の中から消えた。すると、鈴は目を閉じて深呼吸をしながら、自分の体を浸食する氷に意識を集中した。

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あきゅろす。
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