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守護の鬼〜strange bloods〜
繋がる?...
氷柱は、先ほど起こったことを細部まですみずみと掘り起こして話した。守護棟のメンバーは氷柱を責めたりすることはしなかったが、驚きは隠せないというような顔をしていた。

「...わかりました。あの場所は僕たちの仕事範囲外ですが...報告しておきましょう。」

「範囲外...そんな事はどうでもいい。」

それに、あの町の守護士達はこの前の鬼遊科学(U章参照)による襲撃で戦力の半数が失われていて、活動停止状態だったから仕方のがない事。
それよりも重要なのは被害の大きさである。21人というのは氷柱達にとって、屈辱的数字...
しかし、現状ではどうする事もできないのだ。

「...俺、烈火を探して来ます。」

とにかく、烈火が居なくては報告したところで処分だのなんだのの話にならない。
氷柱には、烈火の行きそうな所はだいたいの見当はついていた...昔からよくこんな事があり氷柱は、毎回のように探し回っていたのだ。

「あ...では、お願いします。」

......................................................。

「...ふぅ...やっぱりここに居たのか...。」

「あぁ...氷柱...」

ここは黒川町を流れる主要河川...黒川にある嘉兵衛淵...かなりの広さと水深があって、氷柱達の昔からの集い場である...昔は、よくここで泳いだりしていた。
そんなことで、思い出の場所でもあり、心を落ち着かせるにはココが一番最適なのだ...

「ほら、報告書を作らなきゃいけないから、戻ろうぜ?蛍さん、困ってたぜ?」

「あぁ....わかってる...だが、もう少し待ってくれ...」

「まぁ、構わないよ。俺だてイラついてたからココに来たわけだしさ。」

「よっ...」

氷柱は烈火の隣に腰掛ける。
「....ふぅ...やっぱりココは落ち着く...風が気持ちいいな。」

「なぁ...氷柱...コレが現状なんだよな」

「あぁ...鬼遊科学のおかげでタイミングが悪かったが...なんだ、烈火らしくもない、ウジウジしやがって。」

「いや...ヤツら何が目的なのか...って考えてたんだょ。」

氷柱は当然の様に理由を言おうとした。
しかし、そう言われると思い当たるふしがなかった...ミノタウロスの場合にしても、人を食らって力を得たところでたった一匹の力で世界の支配者になることなど不可能。
鬼遊科学の場合をとっても、たった一匹のキマイラでは、いつかは絶対に捕まる....
科学者ともあろう者達がそんな無謀なことをするだろうか....

「氷柱...馬鹿らしいと思ったら笑え...最近の二つ...繋がってねぇか...?」

この時、氷柱もそう考えていた。
こう考えれば全てが繋がってしまう....

「鬼遊科学が守護士の戦力を半減させ...守護士がいなくなって戦力が半減したところをミノタウロスが襲った...?はん、笑えねぇ冗談だぜ。」

「氷柱もそう思うか...ま、タダの推測だが...」

「そ、そうだ!タダの推測さ!とにかく...戻ろうぜ?蛍さんに怒られる。」

「ん、そうだな...ちょっとは落ち着いたし...おらぁ!」

烈火は足元にあった石をつかんで、淵の中心へと思いきり投げ込んだ。

「ばッ...」

石が着水するまでに言葉を発することなど間に合うはずもなく...

「...........」

目の前には素晴らしい高さの水柱...

「烈火...お前のパワーでこんな事をすればこうなることは決まってるじゃないか...。」

「うぷっ」

そして巨大な水柱は氷柱達の方向へ倒れて、氷柱達をドポンッと呑み込んだ...。

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あきゅろす。
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