治療法
まいほーむV(ALLドクター)担当
誰…?
あたしは自然と身構えた。
智:「フワァーッ…。」
欠伸をする大野くんと目が合う。
「…え?」
智:「あれ?部屋間違えちゃった。」
ガチャ。
なんじゃそりゃーっ!
しばらくしてやる事も無くなったが、リビングに戻っても和と二人きりでなんとなく居づらい…。
暇で暇で仕方がない。
ついにあたしは、ベッドの上でゴロゴロしている間に眠ってしまった。
?:「あーっ。寝ちゃってる!」
その声に眠りから覚めたが、まだ眠くて目を開ける気が起きない。
バフッ。
!?
ベッドに何か飛び乗った様な…。
?:「あー、可愛いっ。」
すぐ近くで声がした。
反射的に…てかなんとなーく、寝返りを打った。
?:「爆睡だねぇ(笑)」
別に、起きてるけど…。
?:「ちょっと、相葉ちゃん?呼んでくるのにどんだけかかってんの?」
違う人が来たらしい。
そして、相葉ちゃんだったらしい(笑)
雅:「松潤ー!寝ちゃってるんだよー!」
潤:「あれ?本当だ(笑)」
?:「どしたの?」
また続々と…。
潤:「あ、翔くん。寝ちゃってるんだけど、どうしようか?」
翔:「うーん。」
これ、迷惑になってる?なってるよね…(笑)
「ゥーン…。」
雅:「あ!?起きた?」
潤:「おはよ(笑)」
翔:「じゃ、後よろしく(笑)」
と翔くんはリビングへ戻っていった。
「あれ、あたし…。」
雅:「気持ち良さそうに寝てたよー!」
潤:「夕ごはんの準備できたからさ、相葉ちゃんと一緒にリビング来てね。」
と潤くんもリビングへ。
「あ…なんか悪いね。」
雅:「そんな事ないない!さ!リビングいこっ!」
「はい!」
相葉ちゃんに付いてリビングに向かう。
パーン!、パーン!
リビングのドアを開ける共に鳴り響くクラッカーの音。
翔:「まいほーむへ!」
5人:「よーこそ!」
「うゎぁ!ありがとう。」
初めて見た時には食べかけのカップメンとゲーム機しか乗ってなかったテーブルには、美味しそうなご馳走が所狭しと並んでいた。
雅:「食べよう食べよう!」
智:「楽しんでいくよー!」
翔:「お、珍しく智くんがのってる(笑)」
和:「おじさん、こういうの好きですもんねぇ。ンフフ。」
パーティーが始まって30分もすれば、ご馳走も次第に無くなり、みんなのテンションも通常に戻っていった。
潤:「ところでさ、なんで引っ越してきたの?」
「大学に通うために上京してきたの。」
潤:「え、ってことは今年から大学生?」
「うん!」
潤:「俺と一緒じゃん!」
和:「僕もですよ。」
「へー、そうなんだ!」
雅:「みんな大変だねぇ、俺は高卒だからな(笑)」
「そーいえば、まだみんなの事あんまり聞いてなかったな。」
あたしのその発言によって、再び自己紹介が行われてからお開きとなった。
大野くんは今年大学を卒業して、翔くんは今年大学3年になるらしい。
みんなが片付けをしている中、ソファに座ってボーッとしていると、相葉ちゃんが話しかけてきた。
雅:「ねぇ。」
ビクッ!
「何?」
雅:「あのさ…今日の昼の事なんだけど…。」
昼…。
みんなの言う、事故。が脳裏に浮かぶ。
「う、うん。」
雅:「あれさ!事故なんかじゃないから!」
はぃ?
「え?」
雅:「だから、あれは俺的に事故じゃなくて…。」
「じゃなくて…?」
雅:「だから…つまり、その…だーっ!わかんない!」
彼は頭をかきむしり、軽く自暴自棄になっていた。
「ちょっと、おちつい…」
雅:「とりあえず!あれは事故じゃないの!…それだけだから。」
と、最後に彼は何だか切なそうな顔を見せて立ち去った。
「なんなんだ…。」
潤:「先にお風呂どうぞ?」
「うわぁ!」
考え事をしている時に急に話しかけられては驚くしかない。
潤:「驚かせちゃった?」
「あ、ゴメン。お風呂ね?」
と風呂場に向かう。
そーいや、ここ男ばっかなんだな…。
変な事する奴らではないと分かっていつつも、やっぱり気になってしまう。
誰もいないのに人目を気にするかのように衣服を脱ぎ、丁寧に畳んで、風呂に入る。
湯船に浸かって、ほっこりとしているときだった。
あ!
ヤバイ…。
着替え出しとくの忘れた…。
これは緊急事態だ。
風呂から上がって、裸で部屋まで行くなんて絶対むり!
例え、直進3メートルの距離だとしても。
タオル巻いたって恥ずかしいし…。
こーなったら、頼むしかないか…。
あたしは出来る限りの大きな声で助けを求めた。
「だーれーかぁ!いない!?」
…。
何も返って来やしない。
もぅいっちょ。
「だーれぇーかぁ!」
すると、足音が聞こえた。
翔:「どした?」
この声は翔くんかな。
「翔くん?」
翔:「おぅ。なんかあった?」
「あのさ、着替え持ってくるの忘れちゃって…。」
翔:「きっ、着替え!?」
「うん…。」
翔:「俺…。俺…。」
「…?翔くん?」
翔:「そんなの、触れねぇよ…。」
触れないって(笑)
「大丈夫だって!下着とかいらないから!」
翔:「下着!?」
あ、余計な事言っちゃったかな(笑)
翔:「ムリだってぇ!」
「お願い!」
翔:「…わかった。どこ?」
「ありがとう!あたしの机の上に適当に出てると思うんだけど…。」
翔:「わ、わ、わかった。」
と足音が小さくなっていった。
大丈夫かなぁ。
→Wに続く
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