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記念小説
BANANA様へ†
痛いと感じたのはのは、心で
深く刻まれた体は少しも痛みを感じなかった…。

「…グリムジョー…」

血が滴る
声を出す度に腹に力が入り血が噴き出していく…。
辛い、辛い辛い
グリムジョーはそんな顔をしていた。


「ごめん、ウルキオラ…」

グリムジョーはそう言って俺を抱き上げ
抱き締める…
俺の血がグリムジョーの体や服に付いてしまっても
気にせずグリムジョーは俺を抱き締めた。


「間に合わなかった…本当ならもっと速く、速く…」

続く言葉はかすれていて、聞き取れなかった。

「…此れぐらい、平気だグリムジョー…だから」

“泣くな”

「………」

そう言ったってグリムジョーは涙を流す
一粒、また一粒と
俺の服へと落ちては吸い込まれていく。

「はは………かっこ悪いな、グリムジョー…」

涙を流すなんて、お前らしくないと
途切れ途切れ伝えれば
グリムジョーは俺の胸に顔を埋めて泣き始める。


「…もっと、もっと」

グリムジョーと馬鹿な事やって、笑って
慰め合って
其れで…

「愛され…たかった…な」


まだ、死ぬなんて分からないのに
そんな事ばかりしか考えられなかった
きっと、確率は五分五分
でも本当に五分五分なら
俺は……

「生きたいよ、其れで………お前とまた、…」
「死なねぇよ…!!!」

グリムジョーはいきなり、俺へ叫んだ
かすれながら
本当は、大声で泣いてしまいたいんだろうと分かった。


「ウルキオラは…死なねぇよ!俺が死なさねぇよ…!!」

グリムジョーの顔は其れはもう酷かった
でも、俺はそんなグリムジョーの顔を見て
泣いた。

生きたい、生きたい生きたい生きたい!!!
そんな思いしか浮かばなくなった。


「俺はまだ死にたくない…!!まだお前と一緒にいたい…!!」


俺はグリムジョーの服を強く掴んだ
生きたい死にたくない
だから助けて、グリムジョー

「ウルキオラ、俺はお前が俺の前から消えるぐらいなら…死んだ方がマシだ…」


「グリムジョー…」

血の味のするキスは、きっと忘れないだろうと思った
俺の血の味、グリムジョーは今
どう思っている…?


ピチャリと音がする
痛さなんてもう感じない
其れどころか今このキスの感じしか分からなくなっていた。

「っ…グリムジョー…」


口が離れて名前を呼べば、涙を拭かれ
顔に付いた血も拭い
額にキスをされた。


「必ず、俺はお前を死なせたりしない」

言われてまた俺は涙を流す
こんなに心の弱い俺は
グリムジョーがいなきゃ行きていけない。

グリムジョー…


「ありがとう」

一言、そう言った……。


【貴方の側で】


end
――――――――――――――――――
BANANA様よりリクエストして頂いたグリウル悲恋………あれ?
既に悲恋じゃなくなった……?
流石にウルキオラは殺せませんでした!
だって可哀想だから!
其れが悲恋なんですけどね…すみません!!ι
こんなんでよければどうぞ貰ってやって下さい!
苦情はBANANA様のみ受け付けます!

返品可ですvv





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