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その男、山井彰(仮)
〜後輩たちの日常〜 −2−
一時限目・数学。
「あうあわぁ。ぜんぜん分からないよー。」
凛が、苦悩してあえぎ声を上げている。毎時間こんな風に苦悩しているのに、よく学校にこようと思うものだ。
「そこ、うるさいですよ!」
「あぅ、す、すみません。」
クラス中に笑い声が起きる。
「草田君。後で職員室に来なさい。いいですね。」
「はぃ・・・・。」
一時限目終了。そして、凛は職員室に直行。一体何をいわれるのだろうか。
「草田君。毎日毎日、どうしてそんなにあえぎ声を上げながら授業を受けるのですか。」
「ぜんぜん分からないからです。」
はっきりとした口調ですっぱりと言い切ったわけだが、相手は先生。結果的に言うとこっ酷く叱られたわけである。
 二時限目・英語。

日本人がなんで英語という外国語を習わなければならないのだろうと深く考えることがある。by 山井
「I can play tennis.」
「いい発音ですね。志遠さん。」
「ありがとうございます。」
夢羽は、それなりに頭がいいほうである。まったく羨ましい。
ちょっとでいいから俺に勉強を教えてく
れ。by 草田
 三時限目・体育。

「待ってました!」
草田は、体を動かすことだけは得意であった。だからなんだって話だ。
「いくぞ!超奇跡的(スーパーミラクル)サーブ!」
コーナーギリギリに美しくサーブが入った。くそ、5年もテニスやってもそこまでうまくなれなかった俺にそのサーブを教えてくれ。 by リーサル
 四時限目・科学。
 
「ふふふ。今日は何をつくろうかな・・・」
怪しい科学者のような雰囲気をかもし出しているのは、笹藤だ。
また厄介ごとの種を作ろうとしているのだろうか。
頼むから変に問題を作らないでくれ。面倒ごとを片付けるのはいつも俺の仕事なんだからな。 by 小坂
午前の部が終了。今日は午前授業のためすぐに掃除をすることに・・・。
「きーすけ。箒をもってさっさと掃除をしろ。」
「何で僕がこんなことをしなければならないのさ。」
「掃除は、みんなでやることになっています・・・」
「さっさと終わらせて帰りたいでしょ。」
「笹藤も夢羽もこう言っているんだし。さっさとやろうぜ。」
「分かったよ。やればいいんだろう。」
 こうして山井の後輩たちの日常生活の半日が終わった。それからのことは、私にはわからない。

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