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夢小説
補習(学)

今日はやけに日が暖かく、寒がりな私を優しく温めた。
だから、気持ちよさのあまりついついうとうとしてしまい、最終的に寝てしまった。それも、よりによってあの授業に…。


「おぉ!わが神よ!どうか私をお許し下さい!アーメン」

「誰が神だ。しかもまた俺の授業でsleepしやがって。どんだけ俺の補習が受けたいんだ?」

「あぁ、羊毛100%。なんてふかふかなんだ。ここはまるで天国〜」

「そんなに天国に行きてぇんだったら、連れていってやる。補習プリント100枚だ。もう取り消し不可能な」

「星…」

「補習だ!…起きろ!Get up!」

バシンッと机を強く叩いたにも関わらず、起きない。
「ちっ、…しゃあねぇ、奥の手を使うか」

そう呟くなり、私の耳に近づくと、私の鼓膜目がけてふぅっと息を吐いた。

ビリビリビリビリ

と電流でも流れたかのように反応するとようやく目が覚めたみたいで、

「ぎゃああああ」

と大声で叫んだ。

「やっと起きたな。つか、どうせ寝言言うならもっとマシなの言いやがれ」

「あ、ばれたか。まぁ、補習プリント100枚が夢だったしよかった」

「dreamなわけがあるか、現実だ。寝てるアンタが悪い。you see?」

「…もう一回寝よう」

「200枚にしてほしいか?」
「ごめんなさいごめんなさい…」

ぶつぶつ言い合って、他の生徒はそっちのけな伊達先生。こんなんでも一応先生なんだよね、英語の。ムダに発音はいいし、教え方もうまい。なのに私ばかりにちょっかい出してくる。

う〜ん、ルックスは中の上なのに…








「なんでかな〜…」
はぁ…とため息をつき、机にうなだれてたら丸めた教科書でパシンッと面を打たれた。
「いた!」

「ちゃんとやれ。つーか、そんなに俺の補習が好きか?」

「はい?嫌いに決まってるじゃん」

「あ、お前って、補習のときはめっちゃ私語だよな」
「決まってるでしょ!こんな先生に敬語は使いたくないわ!」

「うわ、俺のheartに針が刺さったわ」

「あっそ」
私は先生の言葉を流すといかっつい顔で睨まれた。

「第一、伊達先生わかりやすい。私しか補習に誘わないじゃん」

ピクッと反応したのがわかった。こっそり顔をうかがうと目を反らしている。

「うわぁ、図星か」

「…こんぐらいの手でも使わねぇと二人っきりは無理だろ?」

「ロリコンか」

「んなわけあるか!第一そこまで歳離れてねぇだろ!」

「いや〜、それでも仮に先生と生徒だよ?禁断じゃん」

「しるか」

「おい!考えろよ!つか、ただでさえろくな噂たってないのに」

「噂?What's do you mean?」

「夫婦とか隠れて付き合ってるとか…」

「なんだ、事実か」

「いやいやいやいや!事実じゃねぇ!」

「俺のこと嫌いか?」

「え?そりゃあ…」




なぜか続きの言葉に詰まった。
いつも思っていることは実を言うと嫌いではないかもしれない。と最近気付いたせいで戸惑いと意識がたかまってきている。
そう思うと少し嫌だがこいつといるのは存外楽しいと感じれた。







「…好き…?」

「なんで疑問系なんだよ!」

「え、いやぁ…」

「まぁ決まりだな」

「なにが」

「決まってんだろ?両思いつまり、たった今できたっつぅことだ」

「えぇ!?」

「あぁ?文句あんのか」

「…べつにぃ」

ついつい半笑いになってしまった。でも、伊達先生も半笑いだしいっかと思い。暫く笑っていた。











やっぱり最低の伊達男である。

「バカが!なんど言ったらわかるんだよ!Aだそこはぁ!」

「ひっでぇ!そんな叩かなくても…」

「甘えんじゃねえ!」

こんなのと付き合うのは先が思いやられるが、まぁ、時の流れに任せるとしよう……。

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あきゅろす。
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