六道輪廻であれば まるで悲劇 この出会いをわたしはそう呼ぶ。 契約に縛られたわたしと彼はとても果敢無くまるで水のよう。 左右異色の目をした彼の側にいることはできなかったけれど、最後までわたしは愛し続けることにいたしましょ う 。 「神様はいるのでしょうか」 その問いかけは永遠にわたしを縛り付け、 「そうですねぇ。僕にとって神というものは僕自身なんですよ。 僕を中心に廻る世界なんて、素敵だと思いませんか、name」 赤色の季節に彼は言った。 嗚呼 そうしていつものようにわたしをおいて逝くといふのです ね わたしは綺麗な彼を飲み干しやがて海となる [前へ][次へ] |