Sae's Bible
たがう心

「はっ、違うと言っただろうが…。」

「はいはい、力加減だけね〜。全く…更に女の子らしさ消え失せてて萎えちゃうな。」

攻撃をしても先回りされてしまうばかりで、まるで当たらない。
しかし、いきなり戦闘スタイルを変えるなど出来る訳がなく、キムーアの体力勝負となる。
それならば、せめてあの事を問いただしておかなくてはと、キムーアは危険を顧みずカスコーネとの距離を縮める。

「…お前なんだろう。この腕に呪いをかけたのは。言え、何の呪いだ。」

「残念、不正解〜。確かに俺だけど実行したのは違うね。」

キムーアの問いにカスコーネは、なんだそんな事かと嘲笑する。
誠意の欠片も無い態度に、いっそ切り刻んでしまおうかと思う程、強い怒りがキムーアの中で膨れ上がる。
込み上げるものを押し殺して、再度問う。

「…どういうことだ。」

「ナーナリアちゃんだよ。」

「なっ…!「えーい。」

耳元で囁かれた言葉、名前から古い記憶がほんの一部だけフラッシュバックする。

黒、紋章、剣…そして水滴。

キムーアが混乱した瞬間をカスコーネが見逃すはずもなく、腹部に魔法弾が放たれた。

「グハッ!!」

重撃をしっかりと貰ってしまったキムーアはサエ達の方へ吹っ飛ばされる。
それに気付いたナーナリアがキムーアの元へ走り寄る。

「ぐ…、…くそっ!!」

「ミナルディ様!!大丈夫で…っ!」

差し伸ばされたナーナリアの手はパンッとキムーアの手の甲に叩かれた。
初めて拒まれ、初めて叩いたのだろう。
二人だけ時を止められたように固まるが、すぐに平静を装うと動き出す。

「あ…す、すまん。ナーナリア…」

「いえ…私こそ、すみません…。」

何故拒んだのか分からない。
あんな奴の言うことを鵜呑みにする筈がない。
けれど、ふと、思い出したアレは何だ。

「ナーナリア、お前…その剣「すみませんミナルディ様、エトワールさんの援護に戻ります。」

長年連れ添ってきたが、あのような剣は見たことがない。
誰にでも隠したい事はある。
しかし、二人の間で隠し事は無いと思っていた。それ程深く信頼していたのだ。
白のキャンパスに零れ落ちた黒は徐々に溶けて、灰に染まってゆく。
小さなわだかまりに気付かないふりをして、キムーアはナーナリアに背を向けて戦闘に戻った。


「くうっ…!!」

「ナーナリア!大丈夫?」

「え、ええ…大丈夫です。」

剣が扱いにくいとはいえ、ナーナリアらしくないミス。
悪いものを振り払うように頭を何度か横に振り、剣を握り締めて駆け出す。

「…よし、私もがんばるでーっ!!」

よく分からないけれど、ナーナリアは彼女の中の何かと戦っている。
ならば自分は精一杯援護しようと、サエはあまり得意では無い治癒魔法を味方全体にかける。

『月天に満ちたる慈愛の春雨よ
生命の息吹を白き露玉に宿せ
我らに大いなる治癒を与え給え

ルミノスリカバリーレイン!』


「どうして邪魔をするの?おねえさまの涙が見たいだけなのに!」

大きく振り落とされた斧が地面に亀裂を作って砕け飛ぶ。
一つ一つの動作は遅いが、威力は計り知れない。何とか大剣を盾にしながら移動し、隙を見て攻撃するが相手もその大きな刃を盾にして防いでくる。

「これでは、いたちごっこですねっ…!」

援護しているサエも魔力消費により疲労の色が隠せない。
体力勝負を覚悟したその時。
後方から魔法弾がコバニティを襲い、後ろへと退ける。

「いたい…なにするの!」

「…痛いのは、ジュリーだよ」

「「リホソルト!!」」

ずっと眠り続けていた神が、漸く目覚めた。
リホソルトはいつも通り眠たそうな面持ちだったが、一つ違うのは、静かに流れる一筋の涙。

「リホソルト?どうしたん?お腹痛いん?」

「あまり無理をなさらない方が…」

「…わたしね、ずっと見ていたの。はじまりからずっと。あそこから。だから…」

リホソルトが指差す先、それは世界樹。
そう、彼女は世界樹を通じてサエ達の戦局を見続けていたのだ。

「私達の身を案じていてくれたのですね…」

「リホソルトはジュリーのこと、心配やったんやね。」

「…うん。世界樹もね、心配してたの。だから…」

眉をしかめて、心苦しそうにするリホソルトをふんわりと柔らかな匂いが包み込む。

「私なら…大丈夫よ。」

まだ少し顔色は悪いが、ジュリーはリホソルトの両手をぎゅっと握って顔を綻ばせた。

「待てジュリー!いきなり動いたらっ!」

「ちょ、カイザー!アキルノアの事守らんと!!」

世界樹の下でアキルノアを看ていたカイザーとジュリーが、二人とも此方に来てしまったらアキルノアを守る者が居なくなる。

「私が…頼んだのよ。」

「え?」

「あの子と心から向き合わなくてはって、思ったの。私は…アキルノアに頼り過ぎていたから…。
それに、アキルノアが私を置いていくはずがないわ!あんなアホの子でも…私専属の従者なんですもの。」

「まぁ、一先ず出血は止まったが…まだ油断出来ない状態なのは確かだ。
全く…王族の奴らは言い出したら聞かないからな」

いくら結界を何重にも重ねて掛けているとはいえ、何が起こるか分からない中で重傷のアキルノアを放置するのは…と、
カイザーも理由を並べ立てて引き留めたらしいが、ジュリーの彼女に対する信頼と決意は、頑として変わらなかったのだ。

「それは物凄く共感出来ます。」

王族の決意たるものは、何故こうも屈強なのかと言うカイザーの言葉に、ナーナリアはうんうんと大きく頷く。

「そんじゃ、とっとと終わらせたろー!」

サエの声を皮切りに五人は一斉に攻撃を開始する。
ナーナリアが剣で先陣を切り、ジュリーもその後に続く。

「えっ!?あ、危ないですよ!エルフ魔法が封じられた今、貴女は…」

「あら、誰が魔法だけだと?」

最前線に躍り出たジュリーの身を案じたナーナリアの言葉にくすくすと上品に笑う。

「まさか…!」

「ふふっ、体術を習得しているのはアキルノアだけではないわ。」

ザッと土を足で素早く切れば地面には美しい流線型の弧が描かれ、両手を構える姿はアキルノアのものとよく似ている。

「行くわよ!ナーナリア!」

「はい!」

「あはははははっ!!おねえさま!その目付き素敵よ!!」

コバニティはナーナリアに目もくれず、ジュリーへと斧を振り落とす。

「させません…!」

「わたしも…がんばるよ…!」

ギリギリと刃同士がぶつかる中、リホソルトの魔法弾がコバニティの周りの地面に連続して着弾する。

「くっ!」

絶えず放たれる魔法弾を回避すべく、コバニティはナーナリアの剣を思いきり払って地面を蹴る。

「馬鹿な子」

コバニティの片足が地面に着地したのを見計らい、ジュリーは地に着けた手を軸にコバニティへ足払いをかけた。
これにコバニティはぐらっと体勢を崩すが、その大きな斧を杖代わりに持ちこたえる。

「ふふふ…おねえさま、どうして鎌を出さないの?出せるよねぇ?アレはおねえさまの血で発動するんでしょ?」

「出さないわ。あの鎌は危険なのよ。」

次々と繰り出される斧の強烈な攻撃を後退しながら避けていく。

「うう〜…あかん!魔法使われへん!」

「ジュリーに当たっちゃう…」

リホソルトの魔法弾やサエの魔法は広範囲にまで被害が及ぶ為、ジュリーに当たってしまう。

「どうしてえ??いいじゃない!私あの鎌を持つおねえさま好きよ!とても狂気に満ちていて…とーっても素敵。」

「あなたは知らないからそんな事が言えるのよ!!あれは危険なの!!」

コバニティの意味ありげな言葉にジュリーは声を張り上げて怒りを露にする。

「そうね、わたしはなあんにも知らない。
知らない知らない知らないどうして!!??
どうしてわたしには教えてくれないの!?!?ねえ!!
どうしてなのおねえさま!!」

「それは…っ!」

重い一撃を放つ為、コバニティの足が止まり、二人の距離が少し開いた。

「今…!!」
「いっけええええっ!!!」


『 滑空せしむる轟音の迅雷よ
高貴なる水霊妃との盟約において
彼の者に雷針纏う水の裁きを下したまえ

エレキテルスプラッシュ! 』


「全く!あれほど無茶をするなと言っただろうが!」

『 第四章七十六項!制約九令発動!執行せよ! 』


その隙にリホソルトとサエが魔法で攻撃を繰り出し、カイザーがジュリーの前に結界を張る。その結界のおかげでジュリーにサエとリホソルトの魔法が及ぶことなく、しっかりと守られる。

「アアアアッ!!」

連続して放たれる魔法弾を斧で防ぐも、じりじりと後退し、攻撃を受ける度に押されていく。
そこにサエの雷と水の混合魔法が加わり、コバニティは大きく後ろにのけぞる。

「はああっ!」

魔法に怯み、足元がおぼつかないコバニティめがけてナーナリアが剣を振る。
土埃を煙幕にした攻撃をコバニティはギリギリの所で回避したが、右腕を掠めて斧が地にガランガランと音を立てて落ちる。

「任せて」

コバニティは右腕を庇いながら距離を取ろうとするが、土埃が舞う中でジュリーに背後を取られていると気付かなかった。
後ろから左肩をしっかりと捕まれ、ぐるんと反転させられる。

「ごめんなさい…」

ジュリーはコバニティの顔を直視出来ずに、彼女の腹部を掌で突き飛ばす。
この見事な連携攻撃に、とうとうコバニティが地に手を着いた。


「アアアッ!!」

「これで…最後ですっ!」

ナーナリアが変化の術を解き、コバニティを傷付けず魔石だけに矢が刺さるよう補助魔法を唱える。

『補正弓弱性矢、護身術…』


「あはは、させてやんなーい。」

「「ナーナリアっ!!」」
「危ない!!」

ナーナリアを助けようと、キムーアがカスコーネの前に立ち塞がろうとする。

「へえ、まだ守る気になるんだ?」

「お前の甘言で騙される訳がないだろう!ナーナリアは私の従者だ!」

「へえ?だってさ、ナーナリアちゃん?」

カスコーネに名を呼ばれたナーナリアが必要以上にビクリと体を震わせる。
自分でも何故そんなに反応するのか分からない、といった困惑の表情で体の震えを止めようとする。

「ナーナリア…」

「あは、覚えてないのか。一体…何を消してしまったんだろうねェ?
さて、余談はおしまい。死んでもらうよ。」

カスコーネがナーナリアへ向けて掌を再度向ける。
一度躊躇ったキムーアだったが、やはりナーナリアを守ろうとカスコーネに立ち塞がる。
しかしそれは無駄に終わった。
何故なら、カスコーネの術が単体へ向けた物ではなく、全体魔法だったから。

「ッ!!」
「ぐあああっ!!」
「キャアアアッ!!」

地に伏せていたコバニティを除いて、数多のかまいたちがサエ達の身を浅く薄く斬り刻み、地面に叩きつける。

「ナーナリアちゃん単品な訳無いでしょ?頭使いなよ王女サマ。
あーあ、勝手に一人増えてると思ったら、力を奪われた神のなりそこないか。
つまんないねェ…暑くなってきたし一気に殺っちゃおうかな。」

カスコーネが気だるげに左の掌をサエ達に向ける。
途端に地中から茨がサエ達一人一人を絡めとり、磔刑のように手足を締め上げる。

「うわっ!?」
「くぅっ…」

カランカランと音を立ててキムーアの剣、サエの杖が地に落ちた。

「何をするつもりだ!」

「あっれ、聞こえなかったかな?弱すぎなんだよ仔猫ちゃん達はさ。
それじゃコバニティ?お姉ちゃんからバイバイしちゃおうかァ。」

カスコーネはコバニティの頭を撫でながら、子供に言い聞かせるような口調で話す。
それにこくりと頷いたコバニティは、ズルズルと斧を引きずりながらジュリーの方へ歩いて行く。

「フフフフ、おねえさま…私がぐちゃぐちゃにしてあげる。大丈夫…ゆっくり抉るから、痛くないよ…」

「ジュリー!ジュリー!くっ、外れへん…」

口角を上げて微笑むコバニティはジュリーの爪先から頭の天辺までを粘着質に見続ける。

「コバニティ…」

「ああきれいなお顔。今日はとっても素敵な日ね!おねえさまの怒った顔や泣き顔、絶望した顔…どれもこれも壊したい…フフフフフッ!」

ジュリーの白くて柔らかな頬に爪を立て、赤い一線が引かれる。
コバニティは姉の頬に伝う血をねっとりと舐め、恍惚の表情で今度は斧を両手に持ち直す。
ぞっとするような行動をも全て受け入れ、ジュリーは慈愛に満ちた面持ちでコバニティの瞳を真っ直ぐに射抜く。

「ごめんなさい…コバニティ。私のせいで苦しい思いをしたのね…何も出来なくて、気づけなくてごめんなさいね…」

「…なに、その顔。いや…醜い、だめよおねえさま。こんなの美しいおねえさまじゃないわ!」

涙ながらに謝罪するジュリーの言葉を頭ごなしに否定し、コバニティは斧を振り上げる。
しかし一瞬の揺らぎから狙いは頭から外れ、姉の肩口を貫く。

「っ!!…私が、私が居なくなることで貴女の心が少しでも癒えるならば…喜んで受けるわ。」

「ちがう…!やめてってば!!」

斧の狙いが定まらない。
わざとではなく、本能的に急所を外して力加減をしているように見える。
もしやコバニティは、心の奥底で洗脳から逃れようと足掻いているのではないか。
今のサエ達に出来るのは、姉妹を信じる事だけだった。

「おーい、早く殺っちゃってよ。まだ居るんだからさァ。」

「コホッ…コバニティ、愛しているわ。貴女は私の…いつまでも大切な妹よ。」

「……ちがう、…ちがうちがうちがうちがうちがうっ!!」

ついにコバニティが膝を折り、斧を手放した。
それを見たカスコーネは深く溜め息を吐き、ジュリーに手を向ける。

「はあ…使えないな。こんなの簡単でしょ?」

今までより大きな魔力を感じる。
このまま魔法弾が発射されれば、確実にジュリーは…

「あかん!早くせんと…ジュリーっ!!」

サエは絡み付く茨をほどこうと、必死に手足をばたつかせてジュリーの元へ行こうとする。
そんなサエの行動を嘲笑い、カスコーネはいとも簡単に大きな魔法弾を発射した。

「…っ!」

ゴオオッと唸りを轟かせてジュリーに魔法弾が迫る。
もうだめだと、ジュリーは瞼をぎゅっと閉じて顔を背けた。
しかし一向に痛みは訪れない。
恐る恐る重い目蓋を押し上げると、いつもより大きく感じる背中が広がっていた。

「え…」

突然の事に言葉が出ない。

「カハッ!!…う、ゴホッ…」

「ア…アキル、ノア…?」

危険な状態だというのに、その自慢の脚力でジュリーの元へ駆けつけた。
身を挺して守ったアキルノアの服は鮮血で染まり、大地すらも赤く変えていた。

「よかっ…た…」

首だけをゆっくりとジュリーへ向けたアキルノアは、その無事を確認すると、その場に崩れ落ちた。

「……っ、アキルノア…?アキルノア!嫌よ…ねえ、お願い…っ!イヤアアアアアア!!!!」

ジュリーの悲痛な叫びは辺りの空気を震わせたが、アキルノアが血溜まりの中で動く事は無かった。

「身代わり?興醒めな事してくれるね、ゴミの癖にさァ。
…チッ、服が汚れたじゃないか。ああ、汚い…汚い汚い汚い汚い!
お前らさァ…最悪な殺し方してやるよ。」

たった一滴の血が足元に掛かっただけ。
それだけでカスコーネは異常なまでにハンカチで服を擦り、無表情でハサミに手を掛ける。

「……っ!」

今度こそ全員殺られてしまう。
そう思った時だった。

「よっこいしょー。」

「あ?」

「え?誰?」

空間が延びるように歪んだかと思うと、中から真っ黒な服に身を包み、真っ黒な傘を持った女性がひょっこり出てきた。

「あ、取り込み中だった?ごめんごめん!でもこっちも急ぎだからさぁ。」

なんとも不思議な雰囲気の女性は、軽い口調でペラペラと話しながら、傘の先端をサエ達に向ける。

「何を…へ?」

向けられた傘の周りを見たこともない文字の魔法陣がくるりと回れば、あっという間にサエ達の自由を奪っていた茨は消え去った。
自慢気に、そして軽やかに傘をくるくる回し、女性は余裕の笑みでカスコーネを見る。

「やれやれ、此処は退くべきかな。じゃあまた今度ね…ミナルディちゃん?」

「待てカスコーネ!!」

カスコーネがパチンと指を鳴らして、転移魔法を発動させると姿が陽炎のように揺らいでいく。
行かせるものかとキムーアが手を伸ばすも、掴んだのは魔法陣が消え去った後の小さな光だった。

「アキルノア…?アキルノア!アキルノア!!」

ジュリーの懸命な呼び掛けに、微かだがアキルノアの指が反応する。

「どうしてその人なの?どうして?ねえ、どうしてなの?おねえさまはわたしのでしょう?おねえさま…おねえさま…わたしを見てっ!!!」

「…くそっ…まだ終わってない!」

「せめて、コバニティを救わなくては!」

「……、そうね。そうよね。」

「よっしゃ!皆、行くでっ!!」

ジュリーにより戦意喪失したように見えたが、カスコーネが離脱してもコバニティは操られたままだ。
サエ達は改めて武器を握り直し、コバニティに体を向ける。
緊張感のある空気が漂う中、傘がぼんっと開く音が響いた。

「そーれっ」

「うっ!!」

僅か10秒。
一分もかからずに傘から放たれた光線が、コバニティを操る魔石を砕いた。

「はっ!?」

「え!?コバニティ!?」

「えええっ!?」

「さあて、行きますかー!」

「いや、お前誰だよ!!」

「あたし?ふふふ…」

カイザーの問いに女性はニタリと笑って、よくぞ聞いてくれましたと勢いよく傘をバトンのように回し始めた。

「ウインクばっちり♪笑顔も満点♪
ちょっぴり乙女な週末コスプレイヤー!
ハヤカミス・アクアちゃん、お茶目に参上っ☆」

「誰!!?」

どこぞの美少女戦士やら何やら彷彿とさせるキレッキレのポーズ付き自己紹介に、サエ達は一瞬何もかも忘れて口をあんぐりと開けていた。

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