Sae's Bible
宮殿へようこそ

二人に連れられカロラ国の宮殿に来たサエ達は、
キムーアの案内でなぜか玉座の間に向かっていた。

「なぁなぁキムーアぁ。なんで玉座の間まで行くん?
休むんやったら他の近くの部屋でええやん。」

他にもいくつか大きな部屋があったのにも関わらず、
キムーアがそれらをスルーしていくのをサエは疑問に思った。

「なんだポニテ。罠だらけの部屋で休みたいのか?」

「罠だらけ!?」

「何故…罠だらけなのですか?」

「先代様のご趣味で…トラップだらけなんです。
ですから安全な部屋は玉座の間だけでして…」

ナーナリアが困ったような呆れたような顔をして、ふぅっとため息をつく。

「父は罠とかトラップツールが大好きでな、私も幼い頃無理矢理教えられたものだ。」

「…その反動でミナルディ様は武器好きになりましたけどね。」

「では、間違えて入るとどうなりますの?」

「ミンチになってハンバーグだ。」
「ミンチになってハンバーグです。」

キムーアとナーナリアは神妙な面持ちでジュリーに即答する。

「なぁアキルノア!入ってきてみてぇや!」

「お前今の話し聞いてたかぁああああ!!!?
無理!!無理だから普通に!!ミンチになってハンバーグで死ぬから!!」

サエのふざけた提案にアキルノアは全力で拒否する。

「大丈夫やって!!アキルノア頑丈やから!!」

「あら、アキルノアなら大丈夫よ。チャーハンくらいで済むわよきっと。」

「ふむ…場合によっちゃおにぎりになったりするが…やるか?やるよな?やらなきゃ損だぞ?やれ。」

「…ご愁傷様です。」

「ちょ!!?何やる感じの流れにしてんの!?やんないからね私!!誰がやるかってんだ!!
つーかアンタら楽しんでるだけだろーがぁっ!!!」

アキルノアはいままでにない全力のリアクションで拒否した為、なんとかおにぎりは免れた。

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あきゅろす。
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