[通常モード] [URL送信]
水色の雨T
ポツポツと降り始めた雨はやがて音を立てて激しく降りだした。

「あ〜あ、憂鬱だなぁ。」
私は雨の降る外を眺めて言った。

この世は退屈と憂鬱で出来ている。と言っても過言ではないかな?なんて。

毎日が同じことの繰り返しで、新鮮さがない。だから目標って失いやすいんじゃないかな。

まあ、あくまで私個人の意見だけどね。

あ〜あ、何か刺激になること無いかな〜。

「あの、すいません。」
突然後ろから声をかけられた。
あ〜、これはあれだ。少女マンガとかでよくある“振り向いたらイケメン”っていう奴だ。

振り向くとそこにはやっぱりイケメン…ではなく、坊主頭のかわいい野球部が立っていた。

へぇ、意外な展開。しかもこの子かわいいし。

「何かしら?」

「これ、落とし物っス。」
お気に入りの黄色いハンカチを彼は優しく渡してくれた。

「ありがとう。」
私はお礼を言い、立ち去る野球部の彼に手を降った。

あ〜あ、今のはちょっと良かったけどイマイチかな。もっと刺激が欲しいな。

午後の授業も何もかもいつも通りに何事もなく過ぎていった。


雨はさらに強くなっていた。


[*前へ][次へ#]

2/11ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!