page2 「そうだよなぁ…」 「えっ!!」 ふと意識が戻ると、野菜コーナーの玉葱の前につっ立ってた。 「数が多くて高いのか、数は少ないけど安いのか…。やっぱ悩むよなぁ主婦は…。」 「俺は主婦じゃないっ!」 「あっ、ごめん。主夫か」 「そういう間違いじゃない!…仁さ、分かっててボケてるだろ」 「でもさぁ、亀は俺の嫁さんぐっ!」 仁の言った言葉に慌てて口を塞いだ。 「馬鹿!そういうことデカイ声で言うなよ!」 「んぅ〜…ッぶっは!鼻まで塞ぐな!亀は俺を殺したいのか!」 「鼻も口も塞がれるようなことデカイ声で言うからだろ!」 「え〜、じゃあ…」 グイッと肩を引き寄せられた。と、思ったら… 「耳元で囁けばよかった?」 って耳元で囁かられて、思わずゾクッと反応してしまった。 「や〜ん亀ちゃんびんか」 ―ベチッ! 「いったぁ〜…お前はこんな色男捕まえてビンタなんて…」 「ッ自分で言うなよ。ってか仁が悪いんだろ!俺お腹すいてんだから早く買うよ!」 はーい。と素直に返事してカートを押しだした。 . [*前へ][次へ#] |