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―ピーンポーン
「はいはいっ」
―ガチャ‥
「お邪魔しま〜す…、一人‥だっけ?」
「うん、まぁ‥あっ、初めてだっけ?」
「うん」
「そっ‥か、──っ」
「っ?どうした?」
何気なく赤西の指を見たら、赤西がピンキーリングをしてて、思わず自分の手を隠した。
「っうぅん、なんでもない」
「…おまっ、指輪っ」
「っ早くあがっ──」
―ガシッ
左手を掴まれた。
「っなんで、ピンキー…」
「っ早く仁あがれば‥?」
そう言いながら赤西の手を振りほどいてリビングへの廊下をスタスタ歩いた。
「っ!お前ちょ、待てよ!」
「腹減ってない?今昼だしさ、俺作っといたから…」
「えっ…?」
「食べようよ…」
「──‥亀」
「…お茶だ──」
冷蔵庫へ向かおうとしたら、後ろから抱きしめられた…
「っ俺やっぱり亀じゃないとダメだ…。なぁ、今の俺でもダメ?…アメリカ行って、気付いたこと沢山あった。自分でも、ガキだったと思う…。ホント、ごめん…。だから、別れないでほしい…。」
「っ…ずるいよ‥お前っ…俺がどんだけ──」
「分かってる…。でも、もう一回だけ、信じてほしい…」
仁の言葉が
胸を締め付ける
ホントは記者会見のときから、もう許してた。
「──‥ッ‥信じて後悔させんなよ…っ」
「絶対させない…」
抱きしめていた俺の体を離されて、俺は仁の方を向いた。
すると口唇が降ってきて
あったかいキスに
自然と涙が零れた──。
口唇を離すと
お互い少し照れて。
「へへっ…(笑)」
鼻を啜りながら笑えば、頬の涙を拭ってくれた。
「…(笑)食べよっか?」
「うんっ‥(笑)」
手をつないだり
想い合ったり
感じたり…
どれだけの涙と
向き合ってきたんだろう?
今の1秒は
僕らは
心の手をつなぎながら
生きてくんだ…
fin.
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