page1 「さっ!やるかぁ〜!」 今日は久々のオフ。 赤西が初めて一人暮ししてる部屋に来る。 前の赤西なら、強引に約束して、いきなりやって来てエッチして… そんな感じだった。 その頃の俺は、何で赤西と付き合ってるのかわからなくなって…。 正直、もういい加減別れてやろうかと思ってた。 そんな時に赤西から留学の話を聞かされて、辛かった。 辛かったけど、ハッキリさせるいい機会だと思って、直接は話せなかったけど電話で… 『俺にはまだ少し理解できないけどさ──行ってくれば?それで、ちゃんと吸収して帰ってこい。──あと、これっていい機会だと思う』 『ぇ…?』 『俺さ…、最近なんで仁と付き合ってんのかわかんなくなってきた』 『はっ?』 『だってさ、最近お前仕事のやり方だっていい加減だったし、俺のことなんか関係なしに家に来てエッチするだけで…?俺ってお前の何なの…?』 『っ…ごめ』 『今更気付いて謝られても困る…』 『っ…‥』 『俺、これで何も変わらなかったら‥仁と別れる』 『っは?お前それマジで』 『マジだよ?…っまぁ、頑張って勉強してこいょ‥』 『ちょ、かめ』 『じゃぁねッ…』 そのあと俺は、声も出さずに号泣した。 メンバーは赤西がいなくて元気ないって思ってたみたいだけど、自分の気持ちが落ち着いてからメンバーに全部話した。 それから半年が過ぎて、赤西が帰って来て、仕事復帰も順調に進んでた。 そしたら昨日、明日はオフだと聞かされて、「ゆっくりできるー」と思ってたら… 『…亀?』 『ん?』 『明日さ…』 『うん』 『亀ん家行っていい?』 ちょっとビックリした。 こんなに謙虚に聞いてきた仁を見たのは何年か振りだったから。 『いいよ…?』 『じゃあ昼頃行くからっ…』 その時の赤西は、はにかんだ笑顔をしてて、赤西と初めてキスしたのを思い出して胸が締め付けられた。 それで今に至る。 . [次へ#] |