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「ぃっ…ぃく、の?」



平常心でいようと思っても無理なワケで……。



「来月、になったら‥行く。」



『行く』と、断言した貴方の声に、揺るぎはなかった。



「そっか…っいつ、いつ帰って来る?」

「一応半年はあっちにいるつもり。でも、本当はわかんねぇ…」

「……っ」



だめだ。
泣いてしまいそう。

「嫌だ、行かないで」って言う言葉が、今にも滑りだしそう。



「……和也?」



こんな時に、
下の名前で呼ぶのは反則だよ?仁。



「今、俺に言いたい事あんなら、素直に言え(笑)」



電話越し。

あなたの優しい笑顔が見えて、涙が頬を伝う。



「っ行かなっ‥でっ…嫌だっ…!俺っ‥行きたっ‥仁っとぉ……」



仁のやりたいこと。
本当に今、やりたいこと。

だから、応援したいのに、子供のように駄々をこねる自分。

貴方の困った笑顔が目に浮かんで、情けなくて…
また、涙。



「ごめんなっ…和也。」



違うの。

あやまらせたいんじゃないの。

なのに…自分は言う事を聞いてくれない。



「俺、誰とハモればいっ‥の!?辛っ‥とき、誰‥頼れ…」

「俺も和也と離れんの本当は嫌だよ?連れていこうか迷ったよ?」

「じゃあ連れてって‥‥!!」



俺ってこんな、女々しい嫌な男だったっけ?

こんな形で仁に嫌われたくないのに、思いは止まらなくて…




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