page2 ギュッと強く抱き締め直す。 亀は何の抵抗もしなかった。 「俺ねー、実はスゲー後悔してんの。浮気しちゃったこと。亀がいなくなってからね?亀の存在の大きさに気付いたんだ。」 「…んで」 「え?」 ──ばっ! 「ふざけんなっ!何今更!!今更あやまったって遅すぎなんだけど!ってか何であやまんのっ!?笑 好きじゃないから浮気したんだろ?違うの?」 「だから、亀を失くして気付いたんだって。俺は…亀が好きだよ。」 「何、言って「また亀、傷つくの?本当はわかってんだろ?仁の心が離れていってんの。」」 「…‥っ」 「ぁ〜ごめん。こんな重くするつもりなかったんだけど。こっちむきぃ〜んしゃいっ。」 あ〜ぁ。 また泣かせちゃった。 親指の腹で亀の涙を拭ってやった。 「かめぇ?もっと自分大切にしないとダメじゃん」 「だっ…て、好きなんだもん…。」 「じゃ〜僕と浮気してみませんかっ!」 「…は?」 涙で潤んだ目でキョトンと見つめてきた。 「うわき…?」 「Yes!UWAKI〜!」 「何言ってんの!?しないよ!」 「だってムカつくじゃん?ま、いーからいーから♪」 「ぴぃ!ちょ、」 両手首をつかんで亀をベッドに押し倒す。 あー久しぶり。 亀の首筋に顔を埋めてキツく口唇を押し当てる。 白い肌に 深紅の華が咲く 「はいっ、浮気の第一歩ぉ〜♪」 「まじサイアク…」 オデコ押さえて特大溜め息を吐いた。 数日後、 仁に抱えられて楽屋に来たそうな。 俺は仁と亀からガミガミ怒られました。 結局、 いい人止まりな俺。 切ない白い息だけが 俺の心に残った。 END. [*前へ] |