page3/8 電車が進むに連れて人がいっぱいいっぱいになってきて、亀には触れないから壁に手ついて頑張って耐えてる状態。 何かのヲタクの集会だったのか、汗掻き肥満体型さん達が集団で乗ってて、むさ苦しいし暑いし重いしまぢ勘弁! 「仁、大丈夫?;;腕、痛くね?;」 「っ平気平気…(笑);;」 「よくないっしょ(苦笑)腕、プルプルしてる(笑);」 「あぁ…;;」 …カッコ悪・・(汗) ヤダなぁ…。 はっ?何でヤダなんだよ。 意味わかんねぇ。 「仁?」 「あ?」 「俺、……。仁だったら触られても多分平気‥だから、…腕降ろせよ。」 「……」 言われた途端、腕が勝手におりた。 同時に力が抜けて、体が押された。 ―ギュッ 「ぇ…仁‥?」 「これのほうが、襲われにくいっしょ‥?」 「ぅん…まぁ‥」 サラサラの栗色した 髪の毛からのシャンプーの香りに 目暈を起こしそうになった。 襲われにくいってことを口実に、 亀を抱き締めたなんて思いたくない。 こんな気持ち気付きたくない。 √Kside 「……めッ…亀っ」 「っんぅ…?」 「着いたぞっ。終点。」 「あァ‥ごめん。寝ちゃった…。」 仁が温かくって寝てしまっていた。 そっから家まで送ってもらって自分の家に入った。 ―ガチャ 「ただぁいまぁ〜」 「和也お帰りなさい(笑)お母さん達ねぇ、明日愛知万博行くから和也留守番頼んだわよ?」 「えっ俺ひとり?」 「っそうよ?寂しい?」 「ぃゃ。そぅじゃなぃけど‥」 「蘭もいるんだから大丈夫っしょ?」 やだな…。 一人が恐いなんて言えないよ…。 ―パタン… 一週間は帰ってこないらしい…。 仁に泊まりにきてほしい…。 でもそこまで迷惑かけらんないし…。 ―ピカッ! 「っ眩し。…何?今の。」 まだ電気をつけていない部屋が一瞬だけ光った。 なんだったんだろ…。 「まぁいっか…風呂はいろ。」 その時はそんなに深く考えていなかった。 . [*前へ][次へ#] |