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「今日一緒に寝よっ」
―バシィィッ!!!
俺と裕也とお母さんの突っ込みが一斉に勢い良く入った。
「っ━━━〜!!(声にならない)」
「達兄の馬鹿!!まぢ信じらんねぇ!!」
「達兄こうでもしないと止まんねーんだから…ホンット世話のやける次男」
「アンタねぇ!男同士でヤるのはいいけど(三男・四男:いいのっ!?)血の繋がった兄弟に手ぇだすのは止めなさい!!和也早く自分の部屋に避難!!」
お母さんが達兄の胸倉掴みながら俺の部屋指差した。
「はっはい!;」
慌てて自分の部屋に入る。
「…っ。」
ため息つこうと思って息すったら、仁の匂いで身体中包まれた。
達兄は…
仁に似てる。
ヘタレなとことか
テンションの浮き沈み激しいとことか
自分を大切にするとことか…。
『俺は女には甘えないんですぅ〜。和也だけだしっ。』
達兄が仁だったら良かったのに
目の奥がジワッときたとき部屋のドアが開いた。
「…裕也。」
「仁君泊まりにきてたの?」
「っなんで?」
「俺ら帰ってきたとき仁君荷物取りに来たから。まだ泊まっててもいいのに…ねぇ、」
「ん?」
「仁君と喧嘩した?」
「っ…何で?」
「仁君寂しそうな顔してたから。」
「…ぇ」
「まぁ、俺には関係ないか(笑)これから焼肉食べに行くって。」
「わかった。」
「ふふっ…(笑)」
男は机のスタンドライトだけを付けた薄暗い部屋の中、机の上の写真を愛しそうに指でなぞり気味悪く笑う。
写真の中の人物は
紛れもなく亀梨和也。
写真は机の上だけじゃなく壁や天井にまで至り、張りつけてある写真の横にはその日の亀梨の行動やそれについて一言を書き留めたメモ用紙が張りつけてあった。
男は虫カゴから幼虫を取り出し、机の上に優しく置いた。
―ぐちゃっ!!
男は幼虫にカッターナイフを突き刺し、それから何度も何度も突き刺し奇行に走る。
「和也…?ボクを裏切った罪は重いよ?」
そう言うと舌なめずりをし、ニヤッと笑う。
―くちゃ…
ヌル…ねと…
「和也もこの幼虫みたいに…ぐちゃぐちゃにしてあげる……」
突き刺したカッターナイフで、写真の亀梨の顔をゆっくりと愛撫するかのようになぞった。
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