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√Jside
朝早く俺は亀を起こさないようにベットからおりて、外で新聞配達の人を待った。
寝ずに亀の頭を撫でながらずっと考えてた。
ストーカーをどうやってひっとらえるか。
ストーカーは現行犯じゃないと捕まえられないって、前に何かの番組で見た。
それに手紙が入ってたのは朝と夕方。
そう、薄暗い時間帯。
それにあの亀の写真。
撮った角度からして、一階に居る亀を撮ったときは斜め上から撮ったもの。
二階にいる亀は、ちゃんと真正面からのもの。
俺の推測が正しければ、おそらく向かいのアパートに住んでるのだろう。
だから今俺の中で考えついたのは、朝不審な男を見かけたか新聞配達の人に聞いてみることだった。
秋の気配を感じる寒さに震えながら待ってると、遠くに見えた自転車をこぐ人影。
「っぁあの!」
―キィーッ!
「はっはい?」
「最近、怪しい人がこの辺うろついてませんでしたか?」
「っ…いやぁ、見たことないですね。」
「そうですか…。…あっじゃあ申し訳ないんですけど、注意して新聞配達してくれませんか?それで、何かあったら紙に書いてポストに入れといてほしいんですけど…。」
「いいですよ(笑)」
「ありがとうございますっ」
快く承諾してくれた新聞配達の人は、「物騒なんで気を付けてください」と一言、自転車で去っていった。
―カチャン…
「ふぅ…っさみ!」
「仁っ‥!」
やべっ!亀起こしたっぽい!!
「亀ぇ!下ぁ!」
―ダダダダダ!!!!
階段を一気に駆け降りる音がしたら、息を切らした亀が現れた。
「はぁ…良かった。」
「っどした?」
へたれこんだ亀に近寄った。
「仁が…殺された夢見た…。目覚めたらいないから、不安で…。」
「そっか…心配すんな。亀、涙出てんよ?(笑)」
頬を伝う涙が、俺の包帯に吸い込まれる。
「マジで恐かったんだって…。」
「ごめんっ。さっ飯食おう飯!」
「神経使って疲れたよ。…寝たい。」
「まぁ俺も実は眠いけど…」
「こんな早起きしないもんな。」
「あ〜?うっせぇよっ。寝っぞ!二度寝二度寝!」
「わぁ〜二度寝久しぶり」
「まぁぢでっ!?」
そういって二度目の眠りに入ることにした。
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