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電車が進むに連れて人がいっぱいいっぱいになってきて、亀には触れないから壁に手ついて頑張って耐えてる状態。
何かのヲタクの集会だったのか、汗掻き肥満体型さん達が集団で乗ってて、むさ苦しいし暑いし重いしまぢ勘弁!
「仁、大丈夫?;;腕、痛くね?;」
「っ平気平気…(笑);;」
「よくないっしょ(苦笑)腕、プルプルしてる(笑);」
「あぁ…;;」
…カッコ悪・・(汗)
ヤダなぁ…。
はっ?何でヤダなんだよ。
意味わかんねぇ。
「仁?」
「あ?」
「俺、……。仁だったら触られても多分平気‥だから、…腕降ろせよ。」
「……」
言われた途端、腕が勝手におりた。
同時に力が抜けて、体が押された。
―ギュッ
「ぇ…仁‥?」
「これのほうが、襲われにくいっしょ‥?」
「ぅん…まぁ‥」
サラサラの栗色した
髪の毛からのシャンプーの香りに
目暈を起こしそうになった。
襲われにくいってことを口実に、
亀を抱き締めたなんて思いたくない。
こんな気持ち気付きたくない。
√Kside
「……めッ…亀っ」
「っんぅ…?」
「着いたぞっ。終点。」
「あァ‥ごめん。寝ちゃった…。」
仁が温かくって寝てしまっていた。
そっから家まで送ってもらって自分の家に入った。
―ガチャ
「ただぁいまぁ〜」
「和也お帰りなさい(笑)お母さん達ねぇ、明日愛知万博行くから和也留守番頼んだわよ?」
「えっ俺ひとり?」
「っそうよ?寂しい?」
「ぃゃ。そぅじゃなぃけど‥」
「蘭もいるんだから大丈夫っしょ?」
やだな…。
一人が恐いなんて言えないよ…。
―パタン…
一週間は帰ってこないらしい…。
仁に泊まりにきてほしい…。
でもそこまで迷惑かけらんないし…。
―ピカッ!
「っ眩し。…何?今の。」
まだ電気をつけていない部屋が一瞬だけ光った。
なんだったんだろ…。
「まぁいっか…風呂はいろ。」
その時はそんなに深く考えていなかった。
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