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side J
「はぁ…何やってんだよ、俺」
突き飛ばされた位置のまま、床に寝っころがった。
『赤西の香水の匂いがする』
なんてかわいい笑顔で言ってくれたもんだから、止めることが出来なかった。
まだ本人から聞いてないけど、ぴぃと…SEXしたのかと思うと、なんか悔しかった。
そんなこと考えてたら抱きしめてて、突き飛ばされてハッとした。
でも気付いたときには遅くて、亀の瞳は怯えるように揺れてた。
「はぁ…」
―ガチャ
「っ!なんだ‥友里かよ」
「なんだって何よー。亀ちゃんだと思った?」
「っ……。」
「それよりアンタ亀ちゃんに何したの」
「はぁ?」
「亀ちゃん真っ赤な顔して慌てて家出ていったけど。」
「……友里にはカンケーねぇだろ」
「はぁ…まぁ頑張りなよ?」
「は?」
友里はそういうと下におりてった。
「…なに頑張れっつぅんだよ……」
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