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side K
食事を終えた俺達は、赤西の部屋へ再び戻った。
「はぁ〜‥久しぶりに腹いっぱいって感じ」
「んっか。良かった。」
「…っなぁ、なんで赤西の家だったの?」
「え…なんでって‥‥気付いたら、口に出してた……」
「っ……そっかっでも、小さい時これでもか!ってくらい汚かったのにさぁ、キレイ好きになったんだね。」
「まぁね」
「赤西の部屋って感じ」
「え‥?」
「赤西の香水の匂いがする」
なんか…
落ち着くんだ。
なんでかわかんないけど
ホッとする。
「………──」
―フワ…─
「っ?」
優しく頭を撫でられて、びっくりして赤西の方を向いた。
「っどした?(笑)」
「ぃや…」
って言いながら撫でる手は止まらなくて…
「あかにっ」
いきなり手首を掴まれて、引っ張られて抱きしめられた。
「──!!」
―ドンッ!!
ビックリして、物凄い勢いで赤西を突き飛ばしてしまった。
「って…‥」
「ぁ‥ごめ……。‥俺っ帰るわっ」
「っかめ──」
赤西の制止の声を無視して慌てて赤西の部屋を出て階段をおりた。
―ガチャ
「っ!」
「あら、亀ちゃんもう帰るの?」
「っお邪魔しました」
「また来てね」
うんと言えず、軽く会釈して急いで赤西の家を出て、全力疾走で駅まで走った。
なんで?
何だよ今の。
なんであんなことしたんだよ
赤西。
俺が嫌いだから
嫌がらせ?
からかってる?
俺はなんで
こんなに
ドキドキしてるんだ…?
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