page3/9 「一人暮らしか…」 「はい…。赤西ももう昔みたいにふらふらしなくなったし…、部屋はそっちで決めてもらって全然構わないんで。」 「うん‥それは赤西も同意の上でか?」 「っ、それは…」 「…どうした。喧嘩でもしたか?」 「…喧嘩、みたいなモンです。」 「んーまぁ確かに赤西も少し大人になったか。わかった、上に話通してみるよ。」 「すいません」 「いーよ。それより、早く仲直りしろよ?」 「っ、はい…」 俺はただ弱いんだ。 今を信じることができない。 赤西を… 仁を信じれない自分がいる。 『しかもホモとかないし(笑)てかキモ。』 『今が同じなら、いいんじゃねーの?』 『好き…』 傷つくのが怖くて 俺は逃げている。 「んじゃな〜」 「あれ、赤西一番?」 「おう、あ。聖、明日CD持ってくるわ。」 「あぁ、お前早くかえせよ。」 「だから明日持ってくるって」 「わかってるわかってる(笑)じゃあな」 「おう、お疲れさまでした〜。」 「はいお疲れさま」 今日はアルバム曲の選考とレコーディングで一日がつぶれた。 一番早くにレコーディングし終わった俺は早めに仕事を終えて、帰宅することにした。 今日は亀はこの後ラジオのため録りをするから、別行動になる。 「やっぱ、行こう。」 そう思いたった俺は、帰る方向とは違う電車に乗った。 . [*前へ][次へ#] |