page3/9 「あ…、てかなんでこんなことアンタに話してんだろ。」 「そりゃ…俺にしか本音でしゃべれないから、じゃん…?」 「………今日で心底嫌いになりました」 「っ、なんでそうなるんだよ…意味わかんね…」 「…そのうちわかりますよ。」 「は…?ますます意味不…」 「…もういいから寝てください。寝ないと殴りますよ」 「や、殴られる意味がわかんねーし。‥まぁ、寝るけど。」 目を閉じると、車の揺れが気持ち良くてすぐに寝てしまった。 「じゃあ20分休憩に入ります」 振付け師さんの声とともに各々休憩を取り出した。 「はぁ〜っ、やっぱしばらく踊らねーとなまるなっ」 そういいながらミネラルウォーターを片手に聖が隣に座った。 「うん…」 「…気になる?」 「…うん……?‥っ何が!?」 「やっ、気にすんな(笑)」 「っなんだよ…」 「あと10分もすりゃ帰ってくるっしょ」 そういって聖は水をごくごく飲んだ。 「聖…」 「ンッ‥んあ?」 「俺さ‥昔、好きな子がいたんだ。」 「っ、?…そりゃいたろうな」 「や、まぁ‥そうなんだけど。‥でも、告白も何もしないままあきらめてさ、もう‥友達のままいようって…―。」 「……」 「今更なんだけど‥、少しだけあの時離れたこと…後悔してる。ホント‥今更…―。」 「…もしかしたらさ、相手も今更後悔してっかもよ?」 「え…」 ―ガチャッ 言い当てるような聖の口振りに思わず聞き返したそのとき、大分顔色の良くなった赤西と、空が帰ってきた。 「お、赤西元気になった?」 「うん、点滴で大分楽になった」 そういうと赤西は服をジャージに着替えはじめた。 . [*前へ][次へ#] |