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『…そんなん‥わか』
―グッ
『わかんないって、言ったら…おれ‥‥その‥まま…―』
良いように考えるよ?
「っ……!」
起きたのかまだ夢の中なのかよくわからない頭で、さっき言ったことを思い出して慌てて起き上がった。
俺…
言った…?
「うっそ…」
や、でも言ってない可能性もあるし。
その時ハッとしてまわりを見たけど亀はもういなかった。
―ガチャ
「赤西ー、次お前だぞ‥起きてる」
「ヤッベどうしよう…」
「あ?どうしたの?」
「や‥別に気にすんな…」
俺を呼びに来た聖は訝しげな顔をしながら楽屋を後にした。
寝てる間に怠さの頂点を越えたらしく、大分マシになっていた。
「すいません、迷惑かけました。」
「お、赤西くん大丈夫?」
「まぁ、なんとか…」
亀を目で探すと、椅子の上で体育座りして寝ていた。
あの体勢で寝れる亀ってすげー器用だと思う。
「んじゃ、撮影始めよっか」
「はい」
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