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〜〜〜〜〜〜
―コンコンッ
「失礼します」
扉を開けると、コーヒー飲みながら資料に目ぇ通してる中丸がいた。
教授の癖に皆からナメられてるせいか、中丸と親しい一部の生徒からは俺みたいに『中丸』と呼び捨てにされている。
でも皆、いくらナメてかかっているとは言え、レポート課題とかは提出期限はまもって出す。
何故かというと…
「亀ちゃんおはよう」
「竜ちゃん、おはよう」
そう、この上田竜也准教授がいるからだ。
容姿端麗で男も女も憧れる、謂わばマドンナ的存在。
だけど決して優しくはなく、いつも冷静で怒る時は蔑む様に………まぁ、つまりサドって事なんだけど…;;
それがいいっていう人もいる。でも怒るとホント怖いからって、皆提出期限とかはまもってるってワケ。
この大学で上田准教授を『竜ちゃん』なんて愛称で呼んでる生徒は俺ぐらいしかいないだろう。
何故なら俺と竜ちゃんは幼馴染みだからだ。
「亀ちゃん今日は何しに来たの?中丸の毛ぇ抜きに来たの?」
「ちょっと上田ぁ!?」
「ううん、レポート提出今日だから出しに来たの。はい、中丸。」
「お前もなぁ、俺一応教授なの。俺の歳で教授って、かなり成績優秀なのよ?」
「うるさいなぁ、教授なのに准教授に適わないクセに。」
「はぁ…。まぁ、いいや。提出期限は守ってるし。」
「そう言うところが中丸教授は甘いんですよ」
「そう言う上田だって亀梨には甘いじゃん…」
「亀ちゃんは別。」
「准教授。それは生徒差別では?」
「違います。区別です。」
そう言うと竜ちゃんはソファに座ってコーヒーを口にした。
中丸は呆れたように溜め息を吐くと、資料に再び目を落としていた。
「竜ちゃん竜ちゃん、いくらヘタレと言えども実際はあっちの方が権力強いんだからあんまり楯突くのは…」
「だぁいじょうぶ♪教授は絶対俺を傍に置いとくから心配ないよっ」
「……?っあ!次の講義始まる!じゃあね!失礼しましたぁ!」
俺はそう言って慌てて教授室から出ていった。
「……竜ちゃん、あんまひやひやさせないでくれる?;危うく大事な資料にコーヒーぶっかけるとこだったんですけど」
「そーだねー亀ちゃんには同性愛は刺激が強すぎかぁ…。」
「誰でも刺激的すぎだよ!…なぁ分かってる?俺達の関係ばれたらクビなのよ?」
「いいじゃんバレても」
「バッ…!…お前なぁ…。」
「フフッ(笑)わぁかってるって…教授。」
そう言いながら上田は中丸のデスクの前に来ると、デスクの向こうの中丸にキスをした
「誰か来たらどうすんだよ…」
「いいじゃん…?スリルあって…」
「………鍵しめる」
そう言うと中丸は椅子から立ち上がり、ドアへとむかった。
「……結局ヤるんじゃん…」
「うるさい…」
そう言うと、中丸はゆっくりとドアの鍵を閉めた。
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