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鳳凰の宮学園
図書室 2


僕があれこれ考えて黙っていると、神村先輩は心配してくれて。



「最初は慣れないかもしれないけど、この学園の先生方は授業以外でも勉強会を開いてくれるから安心して学業に励んでね。」



って優しい言葉をかけてくれた。

神村先輩ってなんて思い遣りのある人なんだろう!

益々憧れちゃう。



「神村先輩は今から図書室に行かれるんですか?」



「そうだよ。柊木君も来る?」



「良いんですか!?行きます!行きたいです!」



僕は神村先輩に誘われたのが嬉しくて、すごい勢いで返事をした。



神村先輩は少しビックリしたようだけど、直ぐに笑って。



「柊木君って可愛いね。君みたいな後輩が出来て僕も嬉しいよ。」



そう言ってくれた。

あぁ、この感じ!
まさしく先輩と後輩の会話だ。

鳳凰の宮学園に来てから、寮長や年上の人とか何人か知り合あえてるけど、親しみやすい先輩って今までいなかったから神村先輩と仲良くなれて嬉しい。

エヘヘ・・・///。

僕と神村先輩は楽しく談笑しながら図書室に向かった。



「柊木君はどんな本を読んでるの?」



「僕、ミステリー小説が好きで・・・///。C・ドイルとか、A・クリスティを良く読んでます。」



「アァ!良いよね。僕もほとんど読んだよ。特にシャーロック・ホームズやポワロ探偵の推理は最高に鋭いし、ユニークだよね。」



「はい!」



フフ♪

嬉しいなぁ。
読んだ小説の話を語り合えるなんて。

しかもハマってる本が一緒だなんて。



図書室の前に来ると、神村先輩が鍵を開けてくれて中に入った。



あぁ、良い匂い。
本独特の、なんともいえない落ち着く匂いがする。



「柊木君、ミステリー小説は左の棚の2列目にあるからね、ゆっくり選んで。僕は仕事をしてるから、分からないことがあったらいつでも呼んでね。」



「はい、ありがとうございます。」



僕は神村先輩にペコリと頭を下げてから、ミステリー小説を探しに行った。



「あった!ここからだ。う〜んと、前から読みたかった・・・。」



本を指で触りながら、順々に目を移していく。



あっ、ない。
前編しかないや。

前編は読んだから、僕も後編を借りたかったんだけど・・・。

仕方無い、また今度にしよう。

僕は諦めて次回に借りることにした。



よし!神村先輩に挨拶してから帰ろう。






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あきゅろす。
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