鳳凰の宮学園 1―S組 4 クラスメイトの3人が学園を案内してくれる事になった。 他のクラスメイト達は「また明日な」っと 言って、帰る事に。 僕と一緒に行ってくれる3人は河上君、田嶋君、一之瀬君。 河上君が乱暴に紹介してくれた。 「領、こっちのヒョロい奴が田嶋、デカい奴が一之瀬。2人共バカだから全然気ぃ使う事ないからな!」 「「お前程じゃないけどな!」」 2人は声を揃えて、河上君を睨みながら言った。 「ひっでぇ!」 河上君は口を尖らせた。 ふふ。 田嶋君てすぐ顔に出る。 「領、あっ、俺も領って呼ばせて貰うぜ。俺の事は康太って呼んでくれ。陸上部に所属してるんだ、結構走るの速いんだぜ。」 田嶋君はVサインをしながら子供のように言った。 クス。やんちゃな子供みたいだ。 でも明るくて率直な感じがする。 「俺は一之瀬良介。バスケ部所属、っと翔平もなんだ。チビなのに大したもんだろう?」 「チビは余計だよ!」 一之瀬君に髪の毛をワシャワシャされながら怒鳴った。 かなりの身長差だ。 っということは僕ともだ! ははは・・・。 乾いた笑いが出そうになる。 でも河上君は小柄だけどバスケ部なんだぁ。 さっきのジャンプ力も納得だな。 ガンバレ河上君! 一之瀬君は爽やかな好青年タイプだ。 女の子にモテルだろうなぁ。 相手の気持ちを汲み取るのが上手だもの。 「領、ここのクラスがなんでSか、知ってる?」 はて、そういえば何でS組まで在るんだろう? え、えー?・・・19組!? 「ううん。でも山内先生は成績が優秀だからって。」 一之瀬君は微笑んだ。 河上君と田嶋君は顔を見合せニカッとし、Sのポーズを取った。 「「S組のSは、スペシャル、スーパーのSなんだ!」」 「そう、そしてSクラスは金持ちと庶民の成績優秀者が唯一、一緒に机を並べて学ぶクラスなんだ。」 僕は?マークが頭の中に飛んだ。 「え、えーと?」 「金持ちの息子達は庶民とは一緒のクラスになりたがらないんだ。その為にクラス分けが変則的でね。この学園には特別クラスが2つあって、1つはSで、もう1つはA。Aは金持ちだけの成績優秀者の集まりなんだ。」 そ、そうだったんだ。 そんなクラス分けってあるんだぁ。 やっぱりお金持ちが多いと普通の高校とは違うんだぁ。 あれ? でもAとS? 離れすぎてないか? [*前へ][次へ#] [戻る] |