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鳳凰の宮学園
心配


ブルルルル
ブルルルル



食事を終えて皆と雑談していたら、マナーモードにしていた携帯が突然震え出した。



誰からだろう?



ポケットから取り出して携帯を見るとメールだったので、受信BOXを開く。

表示された名前を見ると、ドキンと胸が高鳴った。



龍弥君!

龍弥君からのメールだ。



嬉しくて顔の筋肉が緩んでくるのが分かる。



「領、メールか?」



「うん!」



僕は嬉しくて、思いっ切り弾んだ声を出して言ったら、途端に河上君が眉をハの字にして仔犬のようにうるうるした瞳で聞いてきた。



「嬉しそうだなぁ、彼女からか?」



「ええ?違うよ、友達からだよ」



「そっかぁ〜」



河上君の安堵したような声が聞こえたけど、僕は龍弥君からのメールの内容が気になってしょうがなかったので、本文を読み初めていた。



−−−−−−−−−−from 龍弥君
sub
本文

電話していい?

−−−−−−−−−−


わ、短い。

もちろん良いに決まってるよ。

僕はメールを返信せずに龍弥君に電話をかけようとして、みんなに断ってから席を外し廊下に出た。



電話をかけると、龍弥君が1コールもしないまに出てくれて、しかもものすごい勢いで話始めた。



『領、大丈夫か?何にもされてないか?』



「龍弥君?どうしたの?」



『どうなんだ?怪我とかしてないだろうな?』



「し、してないよ。いきなりどうしたの、龍弥君?」



『あっ、ごめん。さっき掲示板のこと聞いて、領が嫌がらせとかされてないか気になって・・・』



「龍弥君・・・」



掲示板のこと聞いてすぐにメールくれたんだ。

感動しちゃう。



「龍弥君・・・///。ありがと、心配かけちゃってごめんね。だけど僕は大丈夫だから」



『領・・・』



うっ・・・///。
なんて哀愁のある声を出すんだ。



「ほ、本当に大丈夫だから!友達もいるし、寮長や神村先輩も対処してくれてるから」



『徳平、さんが?』



「うん。今朝クラスにまで来てくれてね、親衛隊の人達に話をつけてくれたんだ。それにファンの人達も押さえてくれるって言ってくれたんだよ」



『・・・』



「だから、心配しないでね、龍弥君」



『ああ、わかった。だけど、くれぐれも気を付けるんだぞ、領』



「うん。あっ、龍弥君」



『なに、領?』



「土曜日のことなんだけど、どこか行きたい所とかある?」



『そうだな、領と一緒ならどこでもいいよ』



「そ、そう!じゃあ考えとくね」



『ああ、楽しみにしてる』



電話を切り終えると、心があったかくなってくるのが分かった。



「優しいな龍弥君」



よし!
龍弥君から元気をもらったし、午後の授業も頑張るぞ!

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あきゅろす。
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