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鳳凰の宮学園
tatsuya 受信 2


暫く横になっていたら、携帯の着信音が鳴り響き、すかさずボタンを押した。



携帯を通して聞こえてくる領の声は、高校男子にしては少しソプラノ気味だ。

声変わりしてるんだろうけど、俺の耳にはとても心地良い。



領の方も、俺の声が落ち着いてて安心すると言ってくれた。

領に誉められると素直に嬉しい。

その気持ちを伝えると領は照れてるんだろう、電話口で黙ってる。



だからちょっとしたイタズラ心が湧いてきた。



「お子ちゃまはもう寝る時間だろ?」



なんて、年上の領に言ってみたら逆上された。



『ぜっんぜん平気!眠たくなんかないもん!龍弥君の方こそ、眠たいんじゃないの?』



「クスッ。領は可愛いな、ムキになって。」



本当に年上とは思えない。
こんなに気兼ねなく楽しい会話が出来るなんて、今まで俺の周りにいた年上の奴等とは全然違う。



微妙な間が空いたので、何も話さなくなった領が怒ったと思い、そう言うと。



『クスクス、龍弥君可愛い♪今の、年下って感じがしたよ。』



・・・///。
まさかの逆襲をしてきた。
領に可愛いって言われるなんて思いもしなかった俺だけど・・・なんか嬉しい。

なんでだろ?

他の奴に言われたら・・・例えば晄だったら、ぶん殴ってるな。



俺がそんなことを考えていたら、領が昨日のお礼を言ってきた。

そして・・・。



『龍弥君、土曜日か日曜日空いてる?良かったら、一緒に出掛けない?』



いずれ・・・。
いずれ、一緒に出掛けたいと思っていたが、まさか・・・こんなに早くデート出来るなんて・・・///!

しかも、領の方からのお誘いだ。



俺は1も2もなくOKした。

領とデート出来るんだから当然だ!



明日の朝食も一緒に取れるし、俺は最高の気分になっていた。

だけど、領の一言に凍り付いた。



『この学園に来て初めての友達だもの。』



だから俺は今日、気になっていた噂話、領と徳平さんが付き合っているってのを聞いてみた。



そうしたら領は息も吐かずに違うって反論してきた。



『だから、龍弥君心配しないでね!』



俺は胸のつかえがおりた。
領がはっきりと否定してくれたから。



そして噂話を少しでも信じた自分を恥じた。

そんな俺を領は心配してくれて嬉しいって言ってくれ、俺は益々領を好きになっていき、次から次に溢れる心を、俺は領に伝えた。



「俺、領を守りたい!本気だから!」



『・・・ありがとう・・・///。』



今はまだ友達で恋愛感情がなくっても、俺は領を好きだから。

この気持ちをいつかちゃんと領に伝えることが出来ると信じて進むよ。

真っ直ぐに!

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